「結界師」米国TV放映へ 東映アニメ「太極千字文」米国展開

 米国で日本のマンガ・アニメのビジネスを行うVIZメディアは、2010年5月29日より米国のカートゥーンネットワーク/アダルトスイム(Adult Swim)で日本のテレビシリーズ『結界師』の放映が始まることを明らかにした。
 『結界師』は田辺イエロウさんの人気マンガを原作にしており、日本では読売テレビ・日本テレビ系で2006年秋から2008年まで全52話が放映された。原作マンガも小学館・集英社系の企業であるVIZメディアが北米で展開を行っている。今回のテレビアニメ放映で、マンガとアニメを連動したビジネスの可能性が広がる。

 放映を行うカートゥーンネットワークは、米国の有力アニメーションチャンネルである。アダルトスイムは、同じチャンネルの深夜帯をハイティーンに向けたエンタテイメント放送局としてシェアしている。現在は、米国のアニメーションや実写コメディ、日本アニメなどを放映している。
 カートゥーンネットワークは1990年代終わりから2000年代前半にかけて日本アニメを数多く放映していた。米国における日本アニメの普及にも大きな役割を果たしていた。しかし、2000年代後半から日本からのタイトル数を大幅に縮小し、現在の放映はかつて人気を呼んだ作品の再放送が中心となっている。

 そうしたなか今年になり、新たに日本の新作アニメ3作品の放映ライセンス獲得したことを明らかにし、注目を浴びていた。ひとつは既にテレビ放映も始まっている『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCEMIST』である。今回のVIZメディアの発表で、『結界師』もそのひとつとなる。残りの1作品は現在発表されていない。
 また、カートゥーンネットワークは、フランス マラソン社が製作したテレビアニメーションシリーズ『The Amazing Spiez』(30分枠全52話)の放映も明らかにしている。こちらは男児向けのアクション番組で、マラソン社が得意とするヨーロッパアニメーションと日本アニメスタイルと融合が色濃く出ているのが特徴だ。

 これとは別に米国のキャラクター・ライセンス事業の大手4キッズエンタテインメントが、東映アニメーションと韓国KBSが共同製作した『太極千字文』のライセンスを獲得したことを明らかにした。『太極千字文』は30分のテレビシリーズで、東アジアの文化である漢字をモチーフにしたボーイズアクションである。
 2006年から製作を開始し、2007年春からKBSで放映された。作品はさらなる海外展開も目指すとされていたが、日本国内では放映されていない。新たに4キッズの手により世界を目指すことになる。
4キッズも『ポケットモンスター』や『遊戯王』シリーズなどの日本アニメのグローバル展開で成長した企業であるが、過去数年間、日本アニメ離れを強めていた。
 しかし、3月に今後は再び日本をはじめとする海外のアニメ・キャラクターの北米展開ビジネスに注力することを明らかにしたばかりである。4キッズが日本アニメのライセンスを獲得したのは2008年の『恐竜キング』以来およそ2年ぶりである。同社は今月フランス カンヌで開かれるMIPTVで『太極千字文』を積極的に売り込む。
 米国では大手アニメーションチャンネルのニックトゥーンが、この秋からの『ドラゴンボール改』の放映を発表している。ここ数年は米国での新作日本アニメのテレビ放映が減少していたが、今年はやや反転しそうな気配だ。

VIZメディア http://www.viz.com/
4キッズエンタテイメント http://4kidsentertainment.com/