香港CGアニメ会社イマジ 米国拠点から撤退発表

 香港とロサンゼルスに拠点を持つCGアニメーション会社イマジ・インタナーショナル・ホールディングス(Imagi International Holdings)は、米国の現地法人子会社と支社を閉鎖することを発表した。
 イマジはこれに伴いロサンゼルス支社のおよそ30名のスタッフを解雇したことも明らかにしている。既にアニメーターなどの制作スタッフの大規模な解雇も昨年行われている。一方で、スタッフのうち数名とはコンサルタントとして、引き続き契約を続ける。
今回の米国撤退について、イマジは同社に新たに出資をする可能性のある投資家の要請に応えるものとする。ただし、新たな出資を確約するものではないともしている。

 イマジは香港を代表するCGアニメーション会社として『時空冒険記ゼントリックス』、そして川尻善昭監督の『HIGHLANDER 』を製作している。日本のアニメ会社とも関係が多く、香港と米国以外に東京にもオフィスを構えている。
同社は2006年全米公開された『TMNT』のヒットにより一気に知名度を上げた。さらに2009年には手塚治虫さんの『鉄腕アトム』を原作にCGアニメーション映画『ATOM』を製作、世界公開を行い注目浴びた。

 こうした大作映画はロサンゼルスのスタジオで企画やコンセプト、脚本の制作を行い、映像制作は香港のスタジオでする国際分業体制が取られていた。これによりハリウッド級のCGアニメーションを、より少ない予算で制作する戦略を立てていた。
 しかし、米国からの撤退で、今後はこうした戦略にも少なからず影響が出そうだ。現在、制作を進めている『科学忍者隊ガッチャマン』を原作とする『GATCHAMAN』への影響が懸念される。

 今回の決定は、過去数年間続く、イマジの財政面での問題が影響を与えているとみられる。同社は『ATOM』や『GATCHAMAN』において、制作予算が当初の予想を大きく超えているとされる。このことが会社の経営を不安定にさせ、2008年以降、たびたび大型の資金調達を迫られた。また、2009年1月には、一時的な資金繰りの悪化も表面化している。
 12月に発表された2010年3月期第2四半期決算では、7億2500万香港ドルを超える最終赤字を計上したことから、再び新たな出資を模索して投資家との交渉を始めている。同時に、企業の再構築を進めており、この1月にはCEOや役員の退任も発表されている。

イマジ・インタナーショナル・ホールディングス(Imagi International Holdings)
http://www.imagi.com.hk/