セルシス期末決算 モバイル向け事業好調で増収増益へ

 電子書籍ビューアやクリエイター向けの制作ソフトを手掛けるセルシスは、11月27日に平成21年10月期(20年11月~21年10月)の通期決算を発表した。売上高は前年同期の10.2%増の26億9500万円、営業利益は4億7500万円(同9.7%増)、経常利益は4億7400万円(同9.8%増)、当期純利益は、2億7200万円(同13.4%増)と順調な伸びを見せている。
 これは同社の中核事業である電子書籍サポート事業とクリエイターサポート事業のふたつが、前年比で拡大したためである。特に電子書籍サポート事業は、引き続き拡大している携帯マンガ配信向けサービスの需要が事業を牽引している。

 電子書籍サポート事業は、携帯向けの電子書籍・マンガの閲覧ビューアである「BookSurfing」とそれに関するソリューションサービスを展開する。
 セルシスによれば「BookSurfing」導入は、平成21年10月末までに前年同月日で39.6%増と大幅な伸びを示した。特にマンガ市場の拡大が、業績の拡大に貢献した。同事業の売上高は19億4180万円、前年同期比で29%増加である。

 また、クリエイターサポート事業も順調だった。同事業はマンガ制作ソフトウェアの「ComicStudio」、アニメ制作支援ソフトウェア「RETAS STUDIO」、イラスト作成ソフトウェア「IllustStudio」の開発、発売を行っている。売上高は4億5040万円(前年同期比18%増)である。
 新たに販売を開始した「IllustStudio」に加えて、これまで市場の拡大が伸び悩んでいたアニメ制作ソフトで、低価格のパッケージ商品を新たに発売したことも影響してそうだ。ソフトの需要が企業向けだけでなく、個人のアニメーション制作者に広がったためと見られる。

 一方で、コンテンツ制作事業は3億350万円と前年比で45.7%減と大幅に減少している。各種メディア向け、モバイルコンテンツ向けの受託制作部門である。これはコンテンツの制作でなく、コンテンツ流通やそのソリューション事業により重点を置くことをより重視するためである。
 今期の見通しについてセルシスは、売上高28億6200万円(前年比6.2%増)、営業利益5億2200万円(前年比9.9%増)、経常利益5億2000万円(前年比9.6%増)、当期純利益3億600万円(前年比12.1%増)と引き続き増収増益を見込む。
 また電子書籍配信ソリューション事業については、既にスタートしている韓国・台湾・中国に加え、香港、マカオ、インド、北米、フランスでもサービス開始する。クリエイターサポート事業では、インターネットを通じたクリエイターの創作支援事業も開始する。

セルシス http://www.celsys.co.jp/