バップ「バケモノの子」ヒットも貢献で黒字転換 ポニキャンは減収増益

放送各社の2016年3月期の決算が相次いで発表されている。このうち日テレホールディングスでは、主要グループ会社の状況も公開している。アニメ関連では、アニメ製作会社のタツノコプロ、それにアニメ製作出資や映像販売も多いバップの売上高、利益が開示されている。

タツノコプロは、タイムボカンシリーズやガッチャマンシリーズ、『新造人間キャシャーン』などで知られる老舗のアニメ製作会社だ。新たなアニメ製作だけでなく、旧作ブランドのライセンスの活用や、新たな映像化なども積極的に取り組んでいる。
2016年3月期の売上高は20億4300万円と中堅アニメ製作会社の規模で、前年比で4.9%減だった。また営業利益は9000万円(43%減)、経常利益8900万円(44.7%減)、当期純利益は4000万円(45.9%減)。
またバップは売上高214億4500万円(25.9%増)と大きく伸びた。営業利益は3億6000万円、経常利益は5億3500万円、当期純利益は2億2900万円だった。売上の伸びは音楽ではミスチルのアルバム、映像では劇場アニメ『バケモノの子』のヒットが貢献した。
前年度は9億4800万円の営業損失を計上していたが、大きく回復し黒字転換となった。ヒット作に加えて、経営改善の効果も大きかった。

フジテレビを中核とするフジ・メディア・ホールディングスでもグループ会社の業績を明らかにしている。映像音楽部門では、ポニーキャニオンが中核企業となっている。
グループ全体の映像音楽部門の売上高は501億400万円(11.9%減)。一方セグメント利益は23億6500万円と103.9%増と大きく伸びた。これはポニーキャニオンの業績も反映している。ポニーキャニオンの売上高は356億1100万円と前年比で16.3%減だった。しかし、営業利益は8億3000万円と17.8%増となった。売上の減少は、音楽部門、映像部門とも期間中ヒット作がなかったためとしている。利益面では、アニメ『進撃の巨人』の配分収入やコンサートグッズの売り上げが好調だった。

ポニーキャニオンは映像音楽のパッケージに頼らない事業構造を掲げている。アニメビジネスの多角化もそのひとつだ。人気作品の多くに製作出資するが、この中でテレビ放送、劇場映画、イベント、ネット配信、商品化などのパッケージ以外の売上が拡大している。期中のヒット作には『映画 ハイ☆スピード』『響け!ユーフォニアム』などがあった。
新作アニメでも、引き続きイベンやグッズ゙展開を目指す。さらに海外市場も視野に入れて収益を拡大する。今期は『迷家-マヨイガ-』『クロムクロ』などがすでに放送されている。