エイベックス アニメ事業さらに強化、原作開発や海外・配信など2次利用ビジネスも拡大

5月11日、2016年3月期の決算を発表したエイベックス・ホールディングスは、今後の事業の方向性をまとめた「avex group 成⻑戦略2020」を発表した。第三の創業を掲げる戦略は、組織・経営体制も含めた大掛かりなものとなっている。
この中でエンタテイメント市場全体は成長していると指摘し、成長の続く3つの市場を選択し、投資を集中させる方針を明らかにしている。
その成長分野として「ライブ」「デジタル」と共に挙げられたのが、「アニメ」である。アニメ事業については360度のビジネスを掲げ、事業領域を拡大する。加えて海外市場も視野にいれる。

エイベックスHDは、これまでも国内映像パッケージを中心にアニメ事業に取り組んできた。また作品関連のイベント事業も積極的だ。近年でも『おそ松さん』『プリパラ』『這いよれニャル子さん』『ノラガミ』などヒット作も数多い。2016年4月期は『双星の陰陽師』『ハンドレッド』を展開している。
こうしたヒット作品からの売り上げの最大化を目指す。具体的には映像パッケージに加えて、ゲームアプリやグッズ、配信など成長の続く分野での事業を拡大する。

とりわけ配信は、エイベックスHDの3つの重点分野のひとつでもあり、今後も積極的な投資が続きそうだ。中心になるのは、アニメの配信コンテツ調達を担うアニメタイムズ社である。グループが運営するdTV、ゲオチャンネルとの連動を強化するだけでなく、外部配信サービスへのアニメコンテンツの供給⼒も強化する。アニメ配信のアグリゲーターとしての機能に力を入れるとみられる。
そしてIP(知的財産)を基盤としたライセンスビジネスも重点事業である。オリジナルアニメの原作権の開発と獲得を目指す。さらに二次利用が拡大している海外販売、配信、グッズ販売、ゲームアプリ等の権利も獲得すると、事業の多角化にアクセルを踏むことになる。アニメビジネスの総合化が進む映像パッケージメーカーを代表する存在になりそうだ。

海外展開も重要な施策となる。こちらはヒット創出の3つの施策に挙げられている。このなかでは、マンガ・アニメを中心とした日本コンテンツの海外輸出に言及している。アニメと結びついたライヴイベントも含めて、事業の海外シフトも進みそうだ。
[数土直志]