バンダイナムコHD 中堅玩具メーカーのウィズをTOB、総額約10億円

大手エンタテインメント企業のバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)は、3月9日に玩具企画・開発の中堅メーカーであるウィズの公開買い付け(TOB)を決定した。3月10日から第一回公開買い付けを開始した。
バンダイナムコHDはウィズの全株式の取得を目指す。取得後はウィズを完全子会社として、玩具部門のバンダイが所管するトイホビー部門の戦略ビジネスユニットに属するグループ企業とする方針だ。取得総額は10億円程度、完全子会社化後は上場廃止となる。
TOBは現経営陣、大株主からの賛意を得ており、第一回公開買い付けでは株式の43.7%を所有する横井昭裕氏ら5人から市場価格からディカウントした一株145円で取得する。一方、第ニ回公開買い付けは4月15日に開始、こちらはTOB発表直前の市場価格(3月8日)にプレミアを乗せた560円での取得を予定する。

ウィズは1986年に、現代表取締役の横井昭裕氏らにより設立、1996年にバンダイと共同開発したたまごっちの大ヒットで急成長した。2005年にJASDAQ市場に上場、2006年には売上高約77億円まで拡大した。その後もデジタルモンスター、プリモプエルなどのヒットを世に送り出した。
しかし、2009年以降は多角化を目指した新規事業を中心に業績不振に陥っていた。2009年以降は7期のうち5期で純損失を計上、2016年5月期も売上高11億2800万円、当期純損失1億1900万円を見込んでいる。

ウィズの横井昭裕社長は、バンダイ出身。たまごっちなどを通じて両社のビジネス的につながりは深い。今回のTOBはバンダイナムコホールディングスによる救済色の強いものとなっている。
バンダイナムコHDによれば、両社の資本業務提携の話合いは2015年4月より開始した。しかし、条件が折り合わず2度にわたる白紙中断を経て、2016年1月に協議を再開、今回の決定に至った。取得価格の異なる2段階のTOB実施は、この交渉の中で提案された。
バンダイナムコホールディングスは、グループ会社化によりウィズの持つデジタル玩具の企画・開発力の強化、そしてグループの企画力が向上するとしている。ウィズの強みを活かしたヒット作の開発を目指すことになる。