イマジカ・ロボットHD 大手アニメ製作会社のOLMを子会社化

映像関連事業の大手イマジカ・ロボット ホールディングス(イマジカ・ロボットHD)は、2015年12月22日にアニメ製作会社の大手オー・エル・エム(OLM)を子会社化すると発表した。同日、取締役会で決議、OLMとの間で基本合意書を締結した。
イマジカ・ロボットHDは現在、OLMの発行済株式の4.85%を保有するが、2016年4月4日付けで、代表取締役で最大株主の奥野敏聡氏らの既存の株主から株式譲渡を受け、51.33%まで買い増す。これに従ってOLMを子会社化する予定だ。取得価額は28億5800万円(諸経費6900万円含む)となる。

イマジカ・ロボットホールディングスは、映像のポストプロダクションなどの大手企業であるイマジカ、VFXに強みを持つ映像制作会社ロボット、映像ローカリゼーション企業SDIなどを統括する映像関連の大手企業として知られている。ロボットは「踊る大捜査線」シリーズ、短編アニメーション『つみきのいえ』などで知られている。
近年は、映像の企画・制作からポストプロダクション、さらに流通、放送、人材まで含めた映像の総合会社を目指している。今年4月には、米国にある世界最大の映像ローカリゼーション企業も買収するなど事業の多角化に積極的に挑んでいる。

一方、OLMは「ポケットモンスター」シリーズや、「妖怪ウォッチ」シリーズのアニメーション制作などで知られる国内アニメ製作の大手である。1994年に奥野敏聡氏らが設立した。キッズ向けの作品を得意とするほか、グループ企業のオー・エル・エム・デジタルやSprite Animation StudiosによるCG、VFXは国内最高レベルとされるほど高い評価を受けている。2016年にはオリジナルの長編CGアニメーション大作『ルドルフとイッパイアッテナ』の公開を控える。
2015年5月期の連結売上高は79億1200万円、営業利益は10億9200万円、純利益9億5600万円、安定した利益を上げ続ける優良企業である。映像の総合会社を目指すイマジカ・ロボットグループの映像制作能力は、OLMが加わることで飛躍的に高まりそうだ。

イマジカ・ロボットHDは今回の買収について映像ソフト事業を強化が実現すると説明する。また、機器やソフト、データセンターなどの共同調達・利用で制作の効率化やコスト削減、ノウハウ共有が図られるという。大きなシナジー効果が発揮されそうだ。
国内の大手アニメ製作会社は、東映アニメーションやサンライズ、トムス・エンタテインメントなどエンタテイメントの企業グループに属することが多い。OLMはスタジオジブリ、IGポート、ぴえろなど並ぶ数少ない独立系であった。スタジオジブリが長編アニメーションの制作を停止するなかで、数少ない一角が崩れることになる。アニメ業界にも驚きを与えそうだ。