東宝第2四半期決算は増収増益 アニメ製作事業は「血界戦線」ヒットなどで売上げ倍増

10月13日に発表された映画大手の東宝の2016年第2四半期決算が好調だった。連結売上高は1238億6600万円と前年同期比で14.5%増となったほか、営業利益は243億3200万円(29.5%増)、経常利益は256億1400億円(29.8%増)、そして四半期純利益は158億800万円(13.4%増)である。2年連続で増収増益だった。
映画事業、演劇事業が好調だったことに加えて、不動産事業も堅調だった。映画営業、映画興行、映像事業の3部門からなる映画事業全体の売上げは855億9500万円(19.2%増)、営業利益は171億7500万円(35.7%増)となった。
演劇事業は売上げ70億7800万円(21.4%増)、営業利益15億1700万円(76.2%増)である。不動産事業は売上げ307億500万円(2.1%増)、営業利益72億5600万円(3.1%増)、2015年4月に開業した新宿東宝ビルが利益を押し上げた。

映画事業の好調は、2015年夏シーズンの映画興行の活況の影響が大きかった。例年以上にヒット作が多い年になり、配給、製作、興行で事業が拡大している。
国内配給収入は247億4600万円(15.1%増)、製作出資の配分収入は10億900万円(179.6%増)、テレビ放送収入は11億800万円(28.2%増)である。映画興行は期間中の映画館入場者数の増加に支えられ、売上げ408億5900万円(8.9%増)であった。
配給作品では、依然アニメが重要な位置を占めている。東宝配給で最も興行成績が良かったのは『バケモノの子』の57.4億円である。このほか3位『名探偵コナン業火の向日葵』(44.7億円)、4位『映画ドラえもんのび太の宇宙英雄記』(39.3億円)、8位『BORUTO -NARUTO THE MOVIE-』(25.6億円)、9位『ポケモン・ザ・ムービーXY「光輪(リング)の超魔神フーパ」』(24.4億円)とアニメ作品が上位10作品の半分を占めた。

アニメの存在感は配給以外でも拡大している。TOHO animationブランドを中心とするアニメ製作事業の第2四半期までの売上げは20億1100万円と前年同期の2倍以上に拡大した。期間中は、テレビアニメでは『血界戦線』『ケイオスドラゴン赤竜戦役』、映画では『名探偵コナン業火の向日葵』『劇場版総集編前編「ハイキュー!! 終わりと始まり」』などに製作出資した。なかでも『血界戦線』のヒットが業績を牽引した。
アニメ製作事業だけでは売上高は20億円と事業全体の割合は小さいが、このほかパッケージ事業でも『血界戦線』『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』が堅調だとし、出版・商品では『バケモノの子』や『名探偵コナン』などのパンフレット、グッズが順調だったとしている。製作、配給、パッケージ、出版・商品をまとめたアニメ関連事業は東宝のなかだけで大きな存在感を持つだけでなく、国内のアニメ業界でも無視できない。とりわけ近年、力をいれるコアファン向けの作品が拡大しているのも見逃せない。