東宝東和がパラマウント作品の劇場配給契約 2016年2月にスタート

国内洋画配給の東宝東和は、米国の大手映画会社パラマウント・ピクチャーズと劇場映画配給の契約を締結したことを明らかにした。2016年2月からパラマウント作品の日本での劇場配給を開始する。
東宝東和は今回の契約に合わせて、パラマウント作品配給のための新子会社を設立する予定だ。新子会社での配給第1弾作品は『THE BIG SHORT』になる。アダム・マッケイ監督、主演にクリスチャン・ベール、2000年代初めの米国の金融界を舞台にした映画である。

東宝東和は1928年に、外国映画の輸入配給を目的に東和商事合資会社として設立された。その後、東宝のグループ企業となり、1975年に東宝東和株式会社へ社名を変更している。2013年以降は東宝の完全子会社として、東宝があまり手がけない洋画を中心に配給している。
近年は、やはり米国大手の映画会社ユニバーサルの作品の劇場配給受託を中心に手掛けている。2014年の配給作品の興行収入は33億円強と業界全体の2%弱であるが、2015年はすでに興行収入88億円を超えた『ジュラシック・ワールド』、51億円超えの『ミニオンズ』などの大ヒット作がある。一挙にシェアを広げると見られる。

一方、パラマウント・ピクチャーズは、米国の大手映画会社の一角である。「トランスフォーマー」シリーズや「ターミネーター」シリーズ、「ミッション:インポッシブル」シリーズなど、数多くのヒット作を持つ。
2014年の配給作品の国内興行収入は63億円で東宝東和を上回る。しかし、ライバルとなる外資系映画会社であるディズニーやワーナー・ブラザースには水を空けられている。2013年にパラマウント作品の『ワールド・ウォーZ』を成功させた東宝東和とより密に手を組むことで、日本における事業の効率化と拡大を目指すことになる。
ユニバーサル作品にパラマウントの作品が加わることで、東宝東和の国内劇場配給での存在感は今後増しそうだ。また、他国に比べて弱いとされる日本市場でのハリウッド映画の今後の戦略にも大きな役割を果たしそうだ。