上期はアニメ6本配給 松竹第2四半期決算が期初予想を上回る

大手映画会社松竹の2016年2月期第2四半期決算が、10月14日に発表された。連結売上高は478億800万円とほぼ前年並み、利益面では営業利益は45億8100万円(8.5%減)、経常利益は42億1200万円(3.6%減)、そして四半期純利益は26億9700万円(9.3%減)と減少になった。
しかし、第2四半期決算は4月14日に発表されていた期初当初の予想を上回っている。当初の予想では売上高は458億9000万円、営業利益は32億2000万円、経常利益は28億円、四半期純利益は16億6000万円としていた。いずれも実際は予想を大きく上回った。
松竹は決算発表直前に行った上方修正の際に、夏の映画興行で当初の予想を上回る成績の作品が多かったためとしている。ヒット作の相次いだ国内夏の映画が、業績を引きあげた。

事業別では映像関連事業が売上高265億8500万円(0.8%増)、セグメント利益が24億7900万円(6.0%増)である。映画興行のほか、映像ソフト、テレビ放映権販売、海外向け作品販売がいずれも堅調だった。
演劇関連事業は売上高129億6000万円(2.7%減)、セグメント利益は11億1300万円(34.1%減)。減収減益である。
第2四半期の大きなトピックスは、自社配給の『ラブライブ! The School Idol Movie』の大ヒットだろう。最終興行収入は26億円を超えたと伝えられており、これまでコアファン向けのからの大ヒット作とされていた『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』(ワーナー・ブラザーズ映画)や『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〔新編〕叛逆の物語』(ワーナー・ブラザーズ映画)を大きく超える記録的な数字を残している。春に配給した実写大作『ソロモンの偽証』(前・後篇)が苦戦するなかで、配給事業を牽引したとみられる。

こうしたなかで松竹のアニメ重視は今後も強まりそうだ。3月から8月までに松竹は、劇場公開とODS(イベント上映)を併せて邦画11本、洋画2本、アニメ6本を配給している。アニメのなかには『ラブライブ!』に加えて、『新劇場版「頭文字D」Legend2 -闘走-』『劇場版 境界の彼方 -I’LL BE HERE- 過去篇・未来篇』『たまゆら~卒業写真~ 第1部 芽 ─きざし─』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』などがあり、アニメの存在感がすでに大きい。特徴はODSを中心に小中規模の上映で手堅く展開していることである。
また第3四半期以降も、アニメ作品は多い。『たまゆら~卒業写真~』『新劇場版「頭文字D」』『『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』はそれぞれ新作エピソードが登場する。さらに『東京喰種トーキョーグールJACK』『ARIA The AVVENIRE』はすでに上映開始している。12月5日には人気のアニメスタジオの京都アニメーションによるオリジナル映画『ハイ☆スピード!-Free! Starting Days―』が公開する。
さらに先日は、大今良時の話題のマンガ『聲の形』の劇場アニメ化を発表した。こちらも制作は京都アニメーションである。また作品展開の詳細が明らかにされていないが、2017年にはプロダクション I.G制作による『銀河英雄伝説』もある。松竹のアニメ作品への取り組みは、今後も注目されそうだ。