TVアニメ「あまんちゅ!」 プロダクション I.Gが製作出資で配信権、海外番組販売権を獲得

2015年10月5日に、天野こずえが描く人気マンガ『あまんちゅ!』のテレビアニメ化が発表された。アニメ化もされたヒット作『ARIA』で知られる天野こずえが、現在「コミックブレイド」(マッグガーデン)で連載中の最新作だ。
製作発表にあたり大手アニメ制作会社のプロダクション I.Gは、同社がアニメ『あまんちゅ!』に製作出資を行い、ビジネス展開に参加すると発表した。プロダクション I.Gは、本作の自動公衆送信権(配信権)と海外番組販売権を獲得する。インターネット向けの番組販売や、海外向けのテレビ放送・映像ソフト化・配信などのライセンスビジネスに携わることになる。

テレビアニメ『あまんちゅ!』のアニメーション制作は、J.C.STAFFが担当することがすでに発表されている。アニメーション制作するのとは異なる制作会社が、作品へ出資し、ビジネスに参加するのは、あまり例のないケースである。
これは『あまんちゅ!』の原作を刊行する出版社マッグガーデンが、プロダクション I.Gと同じIGポートのグループ会社であることにも理由がありそうだ。しかし、IGポートは原作者としての立場に加えて、プロダクション I.Gを通じて、これまで培ってきたライセンスビジネスのノウハウを『あまんちゅ!』で活用する。プロダクション I.Gがアニメーション制作だけでなく、さらにライセンスビジネスへの事業多角化を進めていることが分かる。
IGポートは、今後もグループ企業の協力を図った施策を目指すとしている。アニメを中心にマンガも含めた総合エンタテイメント企業へ展開していくことになる。

国内のアニメビジネスは、テレビ放送や映画興行、Blu-rayやDVDの企画・販売に加えて、様々なライセンスビジネスから成り立つことはよく知られている。このなかには商品化権や音楽関連、ゲーム、さらに近年はアプリ、イベント、舞台など様々な分野に広がっている。
アニメーション制作会社は、通常はアニメーション制作受託として事業に参加し、権利ビジネスを手掛けることは少ない。プロダクション I.Gはこれに挑戦する。とりわけ今回プロダクション I.Gが獲得した配信権と海外番組販売権は、現在市場の拡大が期待され、販売も堅調とされている。比較的リスクが少ない手堅い分野でもある。そうした事業の見極めでも、プロダクション I.Gの経験が活かされている。