DLE通期増収で売上げ20億円 アニメ・キャラクターからファッション・ビューティーに事業拡大

キャラクター・映像を中心にIP事業を手掛けるディー・エル・イー(DLE)は、8月14日に2015年6月期の通期決算を発表した。売上高は20億1800万円で前年比15.9%増と過去最高となった。また営業利益は3億3100万円(6.6%増)、経常利益は3億3800万円(19.6%増)である。売上げ利益とも前年を上回ったが、いずれもレンジ形式で開示していた業績予想の下限に届かなかった。また当期純利益は2億2000万円、前年比で28.6%減であった。
DLEは売上高について、劇場映画『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』の公開時期が後ろ倒しになり、興行収入や関連収益が計画に達しなかったためとする。また、利益面では人材採用の前倒し、「TOKYO GIRLS COLLECTION」商標権の買収によるM&A関連費用の増加によるものだという。先行投資が嵩んだ。

DLEの事業はデジタルコンテンツの企画開発と配信から構成されるソーシャル・コミュニケーション事業と、映像コンテンツの企画開発、制作、プロデュースのIPクリエイション事業から構成される。
このうち売上高の伸びが大きかったのはソーシャル・コミュニケーションで、売上高10億6600万円(前年比29.6%増)である。大手企業や地方自治体とのキャラクターを活用したプロモーションサービスが好調だった。またグッズやスタンプなどのデジタルコンテンツも手掛けた。
一方、IPクリエイション事業の売上高は9億5200万円(3.5%増)である。IPクリエイションは制作部門にあたり、ここで誕生した「秘密結社鷹の爪」シリーズや「パカパンツ」のようなキャラクターがソーシャル・コミュニケーション事業で活用されると考えれば事業全体の構造は分かりやすい。

こうした成功パターンを継続する一方で、2015年6月期は将来に向けた新たな取り組みをスタートした。若い女性向けのファッション情報発信で大きな影響を持つイベント「TOKYO GIRLS COLLECTION」の商標権を買収である。7月にはそのブランドを活用する子会社として株式会社TOKYO GIRLS COLLECTIONを設立している。
これまでのアニメーションやキャラクターとは異なるが、⽇本のエンタテインメントコンテンツの世界発信という点で共通する。今後はDLEの知的財産活⽤ノウハウを活⽤することでビジネス開発を推進する。アニメーションやキャラクターだけでなく、ファッションやビューティを新たな事業領域とする。

一方映像制作でも新たな動きが見られる。これまではギャグタッチのショートアニメーションが多かったDLEだが、現在は「月刊ヒーローズ」に連載中のダークファンタジー『ソードガイ装⼑凱』のアニメ化を進めている。
さらに実写映画も手掛ける。インディーズで活躍し、国際的な評価を得る真利⼦哲也監督が柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎をキャストにした『ディストラクション・ベイビーズ』と、ファンキー加藤が映画初主演するコメディ映画『サブイボマスク』を2016年に公開予定だ。今後はこうした事業領域の拡⼤をどのように新たな成長につなげるか注目される。