東映アニメーション第1四半期決算好調 早くも通期利益予想を大幅上方修正

東映アニメーションの業績が2015年も好調を続けている。7月31日に発表された2016年3月期第1四半期の決算は増収増益となった。第1四半期としては売上高、利益とも過去最高額となっている。また当初予想を上回ることから、第2四半期、通期の業績予想も上方修正した。
第1四半期の通期連結売上高は79億9900万円前年同期比で17.5%増となった。また営業利益は16億200万円(69%増)、経常利益は17億6900万円(69%増)、四半期純利益は10億7300万円(51.3%増)である。とりわけ利益の伸びが大きくなっている。

[版権事業:ドラゴンボール、ワンピースで急伸]
利益の伸びは、利益率の高い版権事業が後押しした。同事業の売上高は37億100万円と74.5%増である。これは映像製作・販売事業の28億4100万円を上回る。またセグメント利益は16億2900万円(83.1%増)である。
売上げは人気タイトルが牽引している、国内の「ドラゴンボール」シリーズの商品化権、『ワンピース』のアプリゲーム化権も堅調だった。加えて遊技機向けの大口契約も売上げに加わった。
海外部門も定番人気タイトルが好調だ。欧米向けでは「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権、アジア向けでは「聖闘士星矢」シリーズのアプリゲーム化権、さらに『ワンピース』の商品化権販売が好調としている。国内だけでなく海外でも積極的にライセンス事業を進めている様子が窺われる。

[映像製作・販売事業:映画・映像ソフトが堅調、テレビ・ソーシャルゲームが減少]
一方、映像製作・販売事業は、減収減益であった。売上高は28億4100万円(14.9%減)、セグメント利益は4億1100万円(15.7%減)である。こちらはテレビアニメの制作が前年同期の7作品から6作品に減った影響が大きかった。また中国向けの映像配信権の販売時期が前年からずれたことも影響した。
しかし劇場アニメ部門は好調だった。『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の大ヒットにより売上げを大きく伸ばした。北米向けの「ドラゴンボール」シリーズの映像配信権も好調で、同シリーズに支えられた。
このほか商品販売部門は、売上高12億2900万円(5.6%増)、セグメント損失1800万円。新規店舗関連費用が嵩んだ。
その他事業はイベント関連が中心となった。売上高は2億8100万円(24.7%増)、セグメント利益は900万円(71.2%減)である。

[業績予想を上方修正、今後の鍵は版権事業と海外]
第1四半期までに東映アニメーションの通期業績予想に対する進捗率は、売上高で29%、経常利益、営業利益、当期純利益で50%を超えている。これを受けて同社は業績予想の上方修正を行った。
売上高は275億円から300億円、営業利益は30億円から42億円、経常利益は32億円から43億円、当期純利益は19億円から27億円に引き上げる。5年連続売上高300億円越を目指すことになる。

東映アニメーションの今期の業績は、「大型タイトル」「海外」がキーワードとなりそうだ。全事業を通じて「ドラゴンボール」シリーズ、『ワンピース』といった大型タイトルの役割が目立つ。特に春の映画が大ヒットした「ドラゴンボール」シリーズは7月から完全新作の『ドラゴンボール超』の放送が始まっただけに、さらなる期待が持てるだろう。『ワンピース』の人気も堅調だ。
海外はアジア向けの大きな部分を占める中国市場が引き続き注目される。動画配信が引き続き好調で、3話まで放送された『ドラゴンボール超』は再生回数がすでに3600万回を突破したという。現地では作品内容の強化が発表されていることが懸念されるが、東映アニメーションの作品は現在のところ規制対象に含まれていない。また『』ワンピース』、『聖闘士星矢』のアプリゲームも好調だ。
さらに北米向けも「ドラゴンボール」シリーズを中心に大きく拡大している。国内大手のアニメ会社の海外事業伸長は大きな注目を浴びそうだ。