VAP 第2Q営業赤字15億円 DVD市場縮小とMG費負担に

 日本テレビが行った平成22年3月期第2四半期決算の説明会によると、同社の映像・音楽パッケージ事業子会社バップ(VAP)の事業が苦戦している。説明会の細川知正社長の発言によれば、VAPは過去数年間継続してグループの業績に貢献してきたが、平成22年3月期第2四半期決算で営業損失15億円と赤字になった。
 また、通期予想でもVAPの事業活動が含まれる文化事業の営業利益予想を28億円から17億円に引き下げた。これは同社の業績予想を大幅に下方修正したためである。

 VAPは日本テレビグループの映像・音楽の企画・パッケージ販売会社である。映画やテレビドラマのほか、『ルパン三世』や『それいけアンパン!』、『魍魎の匣』、『RD 潜脳調査室』などの人気アニメも手掛ける。
 日本テレビによればVAPの苦戦の理由は、DVDとCDの販売市況の悪化、DVDの原価率のアップ、そして映像作品発売の際に権利者側に支払うロイヤリティの最低保証額(MG)のうち高額の償却が急増したためである。

 VAPの通期売上高は2004年の428億円を最高に、2008年まで一貫して減少傾向にある。2008年の売上高298億円だった。売上高は継続的に縮小する国内の映像・音楽のパッケージ市場とパラレルになっている。市場の不況がそのまま経営に影響を与えたかたちである。
 日本テレビはVAPの今後の戦略として、DVD通販や番組を通じたDVDのセールスプロモーションを強化するとしている。さらに映画に対するMGの金額を抑え、超過印税の支払いに切り替える方針である。

 一方で、日本テレビ全体のコンテンツ事業は好調だった。自社が幹事を行う作品に、『ごくせんTHE MOVIE』、『20世紀少年-最終章-ぼくらの旗』、『カイジ 人生逆転ゲーム』などヒット作が相次いでいる。アニメ映画『サマーウォーズ』も、そうしたヒット作のひとつである。
 また、アニメ関連では、好調な通販事業の中で『エヴァンゲリオン』のテレビ放送にふれている。6月から8月にかけて行った『新世紀エヴァンゲリオン』の深夜再放送と連動して2億円以上の売上を実現したという。

 日本テレビの第2四半期までの連結決算は、売上高は1443億3000万円と前年比で12.5%減少したものの、営業利益は82億円、経常利益は103億3500万円、四半期純利益は64億6000万円と前年を大きく上回った。
 また、この数字は期初予想も大きく上回っている。予想を超えた業績について日本テレビは、放送事業の環境は依然厳しいが、継続的な費用削減効果の結果が現われたためとしている。

日本テレビ http://www.ntv.co.jp/
バップ http://www.vap.co.jp/