日本テレビとソニー・ピクチャーズが海外チャンネル設立 日テレ番組をアジアに

日本テレビ放送網は米国のソニー・ピクチャーズ・テレビジョン・ネットワーク(SPT)と共同出資し、東南アジア・香港地域に有料放送チャンネル「GEMアジア」を開局する準備を進めていることを明らかにした。両社はシンガポールに合弁会社を設立、夏以降にチャンネルを立ち上げるとしている。
日本テレビは自社のコンテンツを活用した東南アジア地域でのビジネス展開を過去3年間検討してきたという。そのうえでアジア地域での放送局運営に実績のあるSPTと手を組むことにした。

SPTはソニーグループの映画会社ソニー・ピクチャーズの子会社で、テレビチャンネルや動画配信サイトのCrackleの運営などを手掛ける。日本でアニマックス、AXN、AXNミステリー、Music on!TVなどを展開するほか、世界178ヵ国で148チャンネルものグローバルなネットワークを持つ。
アジア地域では、日本アニメを中心としたアニマックス、韓国ドラマを中心としたONEが成功を収めている。こうしたノウハウを新チャンネルに導入することを目指す。

近年、官民で日本コンテツの海外展開と、そこから広がる周辺ビジネスの拡大を目指したクールジャパン戦略が注目されている。しかし日本コンテンツの中核となる映画やテレビ番組、アニメでは、番組を届ける放送局や映画興行のグローバルなネットワークの不足が指摘される。
これを背景に海外向け、あるいは海外での日本コンテンツを中心として放送局設立の動きも活発化している。2013年のHello! Japan、2015年5月にはスカパーJSATとクールジャパン機構が出資する、WAKUWAKU JAPAN株式会社が設立。インターネット向けではDAISUKI.netを運営するアニメコンソーシアムジャパンも設立されている。

一方GEMアジアで注目されるのは、同局の日本コンテンツは日本テレビの番組だけとし、他は中国、台湾、香港、韓国各国のドラマ、バラエティーとしている点だ。このため海外における日本テレビのためのチャンネルの色合いが濃い。日本テレビはGEMアジア向けに年間500時間以上の番組を提供する予定である。
日本テレビグループは中期経営計画にて、「アジアNO.1メディア・コンテンツ企業」を掲げている。GEMアジアがそうした戦略の一翼を担うものであることが分かる。