AnimeJapan 2015 ジェトロ開催の個別相談会、ビジネス関係者が積極活用

DSC000132015年3月20日から22日まで開催された国内最大のアニメ総合イベントであるAnimeJapan 2015は、開催2回目と歴史は短いが、すでにアニメビジネスの場としても重要な役割を果たしていた。2015年はビジネスエリアが設けられ、国内外の多くのビジネス関係者で賑わった。
企業出展が中心となったビジネスエリアと共に、アニメビジネスのマッチングに大きな役割を果たしたのが、ジェトロ(日本貿易振興機構 JETRO)が開催した「AnimeJapan 2015 個別相談会」である。ジェトロは2013年まで開催されていた東京国際アニメフェアでも同様の事業を行っており、国内外のビジネスマッチングのノウハウをAnimeJapanでも活用した。

個別相談会の特徴は、ジェトロが招聘した海外企業の担当者に対して日本の企業が申込みをして、ミーティングの時間を設けることだ。これは企業出展エリアが国内企業中心で、これに対して海外バイヤーがアプローチすることが多いのと対照的である。
企業ブースが海外からのビジネスニーズに応えるもの、個別相談会は日本のニーズを海外に届けるものと考えると分かりやすい。ふたつはAnimeJapanのビジネス機能の両輪となっている。

それだけにジェトロは毎年招聘企業に工夫を凝らしている。すでに日本企業がよく知っており、取引が多い企業でなく、今後ビジネスが広がりそうな企業をピックアップする。また、ビジネスのトレンドにも敏感だ。
2015年の招聘企業は、ヨーロッパやカナダの大きな企業と新興国の有力企業が目立った。カナダの名門NFB、フランスの大手放送局のスタジオCANAL、イタリアの国営放送RAIは、番組購入と同時に共同製作の機会を探る。新興国ではメキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、トルコ、ハンガリー、ベトナム、タイなどの企業が並んだ。
個別相談会は同じ会場で、時間単位で数多くのミーティングを次々にこなしていく。どの企業も2日間の予定はぎっしりで、短期間でかなりの数のミーティングが行われていた。それは日本企業の海外進出へのニーズが大きいことを示している。

個別相談会のメリットは、短時間で複数の企業にアプローチできることだ。とりわけジェトロが重視する中小企業は、コスト面から海外の国際見本市に行くことには二の足を踏むことが多い。国内で開催されるAnimeJapanの相談会は貴重な機会だ。
しかも、これから海外本格展開を考える企業は、単純にどう海外企業にアプローチすればいいのか分からないというケースも少なくない。個別相談会は、そうした海外進出の敷居の高さを下がる。また、海外展開をサポートするジェトロが相談窓口としてあることも心強いだろう。
そうした点では、個別相談会は大企業は勿論だが、中小のコンテンツ企業に積極的に活用されていたと言っていいだろう。
[数土直志]