アングレーム国際漫画フェスティバル アワードに日本から多数ノミネート、谷口ジロー展開催

2015年1月29日から2月1日まで、フランスの地方都市アングレームで、世界有数の漫画フェスティバルが開催される。アングレーム国際漫画(バンドデシネ)フェスティバル(Festival International de la Bande Dessinee)だ。
フランスのイベントではあるがイベントの特徴は、フランスの漫画であるバンドデシネだけでなく、アメリカンコミックス、日本のマンガ、さらにラテンアメリカや中国、韓国などのアジアの作品などを幅広く取り扱うことだ。国際性と多様性がアングレームを世界的なイベントとしている。漫画分野で権威あるイベントとして、近年その評価を高めている。

また期間中発表されるオフィシャルアワードが毎年大きな注目を集める。アワードは、事前に選定された公式作品の中から最優秀長編賞、最優秀シリーズ賞、審査員特別賞、観客賞、ユース賞(若者向け作品の最優秀賞)、遺産賞ほか各賞が決まる。
過去には谷口ジロー、浦沢直樹、辰巳ヨシヒロ、水木しげるなどの日本から受賞も多い。また海外の優秀作品が並ぶことから、漫画の日本の関係者からも注目が高い。

2015年は、メインコンペティションとなるオフィシャルセレクションに35作品が選ばれた。このうち日本のマンガからも3作品が含まれている。西村ミツル(原作)と梶川卓郎(漫画)による『信長のシェフ』、丸尾末広の『瓶詰の地獄』、そして松本大洋の『SUNNY』である。アート性や文学性の高い作品を好むアングレームらしい選択である。
一方、若者向けの作品のベストを集めるユースセレクションでは、鈴木央の『七つの大罪』がある。こちらは12作品のセレクションの中の1本だ。

さらに未来に残したい名作を決める遺産賞がある。こちらは過去一年でなく長いキャリアを顕彰する性格が強い。いわば功労賞の位置づけだ。2015年は全部で10作品、日本からは松本零士の『宇宙海賊キャプテンハーロック』、そして刺青師としても名高い梵天太郎の『SEX & FURY』が異色の選出になった。
スリラー部門のポーラーセレクションには5作品のひとつにカネコアツシの『WET MOON』がある。さらに『PETITES COUPURES A SHIOGUNI』は、日本にたびたび取材のため訪れるフロラン・シャヴェの作品だ。各賞はフェスティバル最終日に発表されるが、こうした日本関連の作品の活躍にも期待したいところだ。

フェスティバル期間中は、このほか多数の展示会や講演、ワークショップも開催される。まさに漫画のお祭りである。
2015年に特に注目したいひとつは、谷口ジローの展覧会「夢見る人(l’homme qui rêve)」だ。ヨーロッパで一際高い評価を受ける谷口にスポットを当てたものだ。

アングレーム国際漫画(バンドデシネ) フェスティバル
(Festival International de la Bande Dessinee)
http://www.bdangouleme.com/