2014年アニメビジネス10大ニュース スタジオジブリのアニメ制作休止からCGアニメ大躍進まで

2014年のアニメ業界は比較的明るい一年であった。2012年、2013年に続いてアニメ制作は拡大し、関連市場も含めた市場は緩やか成長したとみられる。テレビアニメ放送やアニメ映画の上映増加がこれを牽引している。
市場全体の拡大の一方で、タイトル数の増加が作品間の競争激化を招き、個別では利益をだせない作品は依然多いと見られる。非上場企業の多いアニメ業界は個別企業の収益はあまり明らかでないが、市場拡大と利益拡大は分けて考える必要はあるだろう。

こうしたなかで2014年を振り返ると、昨年は激動の一年であった。10大ニュースを選ぼうとしても、とても10だけに絞りきれない。
実際には同じトレンドから生まれる複数のニュースを一項目にまとめることで、今回は10大ニュースとした。例えば、第3位の「CGアニメーション大躍進」には、映画「STAND BY ME ドラえもん」の大ヒット、ポリゴン・ピクチュアズの国内テレビ製作参入、プロダクション I.GのCGスタジオ新会社設立などが含まれる。ニュースの詳細については、別記事の「ニュース解説」も併せて読んでいただければ大変ありがたい。

アニメ!アニメ!が2014年のトップニュースとして選んだのは、「スタジオジブリのアニメ制作休止」である。スタジオジブリの新作映画が途絶えることは、アニメ業界だけでなく、映画業界、エンタテイメント業界など様々な方面に影響を与えるだろう。日本のアニメ業界はスタジオジブリに代わる存在を新たに築けるのか?2015年以降の課題だ。
トップニュースこそ将来の不安を感じさせるが、2位以降はポジティブなものが多かった。新たなビジネス展開に向けたものが多く、将来に向けたM&Aや海外進出につながる新たな取り組みも多い。ひとつのニュースとして必ずしも大きくないものもあるが、全体ではアニメビジネスの潮流が大きく変化していることを感じさせる。
[数土直志]

アニメ!アニメ!の2014年アニメビジネス10大ニュース

1.スタジオジブリがアニメ制作を休止
2.「アナと雪の女王」大ヒットでディズニー絶好調
3. CGアニメーション大躍進
4. アサツーディ・ケイ d-rightを子会社化
5.「妖怪ウォッチ」が大ブーム
6. フジテレビ アニメ開発部の新たな動き/日本テレビ タツノコプロ子会社化
7. KADOKAWAとドワンゴが経営統合、KADOKAWA・DWANGO誕生
8. 海外向けアニメ配信DAISUKI アニメコンソーシアムジャパンに統合、クールジャパン機構が出資
9. ポニーキャニオン、ドラえもん、グッスマ進出 再び注目される北米市場
10. アニメ制作会社で新社長就任が相次ぐ
(TMS、サンライズ、マッドハウス、タツノコ、アニプレックス、エイベックス)