ADK アニメ企画・製作のディーライツ子会社化で海外強化 三菱商事より株式取得

国内大手の広告会社アサツー ディ・ケイ(ADK)が、アニメの海外展開強化のためM&Aに乗りだした。2014年12月19日、ADKは三菱商事の子会社であるディーライツの株式のうち51%を取得した。ディーライツは三菱商事の100%子会社で、アニメやキャラクターの企画・製作やライセンス管理、プロモーションなどを行っている。特に海外ビジネスを得意としている。
12月18日付で株式譲渡契約が締結され、ディーライツはADKの子会社となる。三菱商事は引き続き49%を保有する大株主にとどまるとみられ、両社共同でアニメやキャラクターのビジネスを広く展開することになりそうだ。株式譲渡価格については明らかにされていない。

ディーライツは三菱商事のアニメ・キャラクター部門の子会社として、長年事業を続けてきた。「マリア様がみてる」シリーズや「隠の王」「ガン×ソード」といった深夜アニメも手掛け、スタジオジブリ関連の作品にも参加する。
近年はキッズアニメに注力し、これを主力ビジネスとしている。三菱商事のネットワークを活かした世界展開で強みがあり、タカラトミーの玩具と連動した「ベイブレード」シリーズの世界的な成功はよく知られている。

一方、ADKは国内の広告会社のなかでも、アニメを得意としている。アニメ企画・製作の日本アドシステムズ(NAS)やアニメ制作会社のエイケンを子会社として幅広いビジネスを手がけている。「遊戯王」シリーズや『クレヨンしんちゃん』『ドラえもん』など有力作品を数多く取り扱う。
2013年には、海外向けの日本アニメ配信サイトDAISUKIの設立(アニメコンソーシアムジャパン統合予定)を進めた。「遊戯王」シリーズは海外で大きく成功しており、海外ビジネスにも積極的だ。ディーライツの子会社化で、海外事業がさらに拡大する。

ADKは今回のディーライツの株式取得について、優良なコンテンツの版権管理・番組販売実績と海外ネットワークを持つディーライツをグループとすることでコンテンツビジネスの拡充とビジネスエリアの拡大につながると説明する。とりわけ海外事業については、アジアに強いADKと、北米と欧州で実績があるディーライツが補完しあうことに大きなメリットがあるとしている。
ADKと三菱商事連合ともなる新たなディーライツの体制は、海外ビジネスの拡大を目指す日本のアニメ業界にとっても大きなインパクトを与えそうだ。今後の動きに関心が集るに違いない。

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