TYOグループ TYO アニメーションズの債権7億円を放棄、財務健全化目指す

広告や映像制作のTYOグループは2014年9月11日に、連結子会社のTYO アニメーションズに対する債権の全額放棄を決定した。債権はTYOグループがTYO アニメーションズに貸し付けていた金銭で、金額は7億円となる。
TYOグループによれば今回の決定は、グループ経営の効率化とTYO アニメーションズの財務状況改善のためである。放棄した債権はこれまでに全額貸倒引当金に計上しており、グループの業績に与える影響はないという。

TYO アニメーションズは、2003年にグループ傘下になったハルフィルムメーカーと2005年にグループ傘下となったゆめ太カンパニーのふたつのアニメーション制作会社が2009年に合併、社名を変更して現在のかたちになっている。代表作には「たまゆら」シリーズや『銀河へキックオフ!!』、『うた恋』などがあり、ハルフィルムメーカー時代の「ARIA」シリーズ、ゆめ太カンパニー時代の『遙かなる時空の中で 〜八葉抄〜』などの傑作もある。
合併のあった2009年頃は、2006年にアニメ制作の増加がピークを打ったあと、業界の制作本数が減少した時期にあたる。また急速な事業拡大によりTYOグループ全体の経営環境が悪化していた。当時、TYOグループは、5pb.、デジタル・フロンティア、円谷プロダクション、動画工房といったコンテンツ制作系の企業を次々に売却したが、TYO アニメーションズはグループ傘下にとどまった。

その後、2011年よりTYOグループの業績は急速に回復し、2014年7月期では前年比増収、5期連続の経常利益増を実現、実質無借金経営であると発表している。こうしたなかでグループ企業の財務健全化に動いたとみられる。
またTYOグループは、これと同時に自社の事業セグメントの区分を従来のTV-CM事業、マーケティング・コミュニケーション事業、その他の3区分から、広告事業と映像関連事業の2区分に変更した。映像関連事業には、TYO アニメーションズとその子会社のアニメポストプロダクションのリアル・ティ、音楽映像企画・制作の祭が含まれる。ストップモーションアニメーションとキャラクター事業のドワーフはここに含まれない。セグメントの明確化と共に、アニメーション事業の再構築を目指しているとみられる。

TYOアニメーションズは、「たまゆら」シリーズなどのヒット作はあるものの近年は作品の制作本数は少なくなっていた。財務の健全化により、今後はより積極的にビジネスに動くことも可能になる。
ここ1、2年でアニメ業界全体では制作本数が増加しており、こうした追い風を受けることも出来るだろう。TYOグループとTYOアニメーションの今後の動きが注目される。

TYOグループ
http://group.tyo.jp/
TYO アニメーションズ
http://www.tyo-animation.com/