ワーナーが邦画製作進出 第一作は「最後の忠臣蔵」

 ハリウッドメジャーのひとつワーナー・ブラザースの国内会社ワーナー エンターテイメント ジャパンは、日本国内での独自の映画製作に乗り出す。ワーナー・ブラザースは、ローカルプロダクション第1回製作作品として、池宮彰一郎さんの小説『最後の忠臣蔵』を映画化し、2011年劇場公開を目指すことを発表した。
 ワーナー・ブラザースはこれまでも、邦画の配給、製作出資を行ってきた。『最後の忠臣蔵』ではさらに、製作主体として映画の企画段階から作品に深く関わることになる。

 ローカルプロダクションは、現在の世界の映画界で大きな潮流として注目されている。ハリウッド映画が、北米以外の地域でかつてほどの訴求力を発揮しなくなっている現状を踏まえて、ハリウッドメジャーが米国映画の輸出でなく、現地の映画ファンのニーズに合った作品のビジネスを積極的に手掛けるものである。
 近年、ハリウッドの大作映画がヒットしなくなっている日本市場でも、外資系映画会社が積極的に取り組んでいるビジネスである。

 ワーナー・ブラザースは、そうしたなかで特にこのローカルプロダクションに力を入れる企業である。ローカルプロダクション本部を設置して、配給、出資だけでなく、製作においても主体的に行うビジネスを目指してきた。
 今回は『ラスト サムライ』や『硫黄島からの手紙』などで培った日本映画界のキャスト、スタッフとの関係をベースに製作に乗り出す。そして、日本人に最も馴染みの深い物語のひとつ『忠臣蔵』を取上げる。監督は「北の国から」シリーズからで知られる杉田成道さん、出演は役所広司さん、佐藤浩市さん、安田成美さんらだ。

 いよいよ製作にまで進んだワーナー・ブラザースの日本国内ビジネスだが、今後気になるのはアニメや特撮映画に対する立ち位置である。
 ワーナー・ブラザースのこれまでの邦画配給には、『スカイ・クロラ』、『サマーウォーズ』、『ブレイブ ストーリー』そして先日発表された『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』など劇場アニメが少なくない。『デスノート』、『GOEMON』、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』といった特撮、VFXにも注力する。また、同社は米国本国では映像パッケージを中心に、日本アニメの流通・配給に強い映画会社とされている。

 第1回の製作は、極めて日本的なスタイルである時代劇となった。さらに、それを海外にも発信したいとしている。第2回製作作品以降も、日本的なスタイル、海外市場でも売れる作品が検討される可能性は高いだろう。
 そうなると海外の市場でも勝負できる日本のコンテンツとして、今後アニメ、特撮がそこに浮上する可能性もあるのでないだろうか。

ワーナー・ブラザース http://www.warnerbros.co.jp/