テレ東社長 19時台アニメの視聴率は厳しいが、番組がビジネス

 10月29日に行われたテレビ東京の10月の定例社長会見の中で島田昌幸社長は、同局が19時台に複数放映しているテレビアニメの視聴率が厳しい状況であるとの認識を示した。これは同局の直近の視聴率の苦戦について説明する中で言及された。
 島田昌幸社長によれば19時台のアニメは視聴率的に厳しく、アニメは全体視聴率を下げている要因のひとつとした。しかし、一方でアニメは、番組自体がビジネスになっている面があると、関連ビジネスの広がりで経営を支えているとの考えを明らかにした。

 社内にはそうしたビジネスの在り方と視聴率の問題についての議論があるとも述べている。しかし、視聴率だけ狙うのであれば時代劇の方がいいが、時代劇は視聴率が取れてもビジネスとして成立しないとする。現状ではアニメ局を中心に、いろいろな開発を行ないアニメに関連するビジネスが生まれればと、経営面でのアニメを重視した方向のようだ。
 また『ポケットモンスター』や『NARUTO』についても、かつての『ポケットモンスター』のような高視聴率を取れる時代ではなくなったとする。それでもポケモン映画は興収ランキングの上位となること、『NARUTO』は海外で人気が高いことを挙げ、全体をみればビジネス展開は可能との判断を示した。そのうえで、アニメの場合は世帯視聴率よりも児童やティーン世代での占有率が重要とした。

 テレビ東京は「アニメのテレ東」と呼ばれることもあり、アニメ番組に強みがある放送局とされている。しかし、今回の定例会見は、そのテレビ東京も現状のアニメビジネスを十分とは見ておらず、様々な模索をしていることを明らかにするものである。
 また、今回の定例会見では、来年1月に劇場公開される『遊☆戯☆王』10周年記念劇場映画「10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王~ 超融合!時空を超えた絆~」についても触れている。
 世界で最も売れているカードゲームを中心に、大人も巻き込み盛り上げたいとしている。さらに2010年は米国でのテレビ放映も10周年を迎えることから、米国での劇場公開も検討しているという。

 ゴールデンタイムのアニメの視聴率は、10月29日に行われたテレビ朝日の早河洋社長の定例記者会見でも触れられている。同局はこの秋より火曜日19時台に新しいアニメ放送枠を設定したことが、注目を浴びている。
 これについて上松取締役が火曜日19時からの『スティッチ!』は初回視聴率5.9%、19時半からの『怪談レストラン』は初回6.2%と述べた。そして視聴率は上昇傾向にあり、『スティッチ!』は第3回が7.2%、『怪談レストラン』は第3回が7.9%になったと説明する。そのうえでアニメは視聴率が上がるのに時間がかかる、もっと上向きにしたいとする。

 ゴールデンタイムのアニメ番組は、長らく業界全体で縮小傾向とされてきた。しかし、この秋には深夜アニメが大きく減少する一方で、日中のアニメ番組が増加している。減少傾向に歯止めがかかったとも見られた。しかし、依然テレビアニメの放映を取り巻く環境は厳しいようだ。

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