円谷プロが増収増益で2014年3月期、債務超過解消 今後は海外市場を視野

日本の特撮制作の老舗、円谷プロダクションの業績が拡大し、新たな転機を迎えている。同社は1963年に設立、特撮映画、テレビ番組で数々の名作を送り出してきた。ウルトラシリーズなど誰もが知るタイトルを製作し、日本を代表する特撮スタジオとして知られていた。
しかし1990年代末以降、経営状態が悪化、2007年までには債務超過に陥っていた。2007年にTYOグループに入り、さらに2010年からはフィールズのグループ会社となった。この間に財務状況の改善を進め、さらに売上げと利益を伸ばし、2014年3月期に債務超過の解消を実現した。

5月9日開催されたフィールズの事業戦略説明会によれば、2014年3月期の円谷プロダクションの売上高は前年比11%増の32億7000万円、営業利益は72%増の6億7000万円と好調だった。これが債務超過の解消につながった。
円谷プロダクションは、幅広い世代を中心に人気のあるウルトラシリーズを中心に近年ライセンス事業やイベント事業にも力を入れている。これが収益回復につながっている。シリーズの展開はテレビ番組だけでなく、マンガ、グッズ、アーケードゲーム、ソーシャルゲーム、コマーシャルタイアップ、パチスロ、イベント、展覧会などにまで広がる。
映像では2013年にスタートした新シリーズ『ウルトラマンギンガ』や『大怪獣ラッシュウルトラフロンティア』のテレビ放送などがあった。また円谷プロ50周年に合わせた話題づくりにも取り組んだ。

今後は、円谷プロダクションの株主でもあるバンダイと協力して、キッズ向けの新シリーズを展開し、ライセンス収入さら拡大するとしている。また、フィールズのグループ会社とのシナージー効果も期待出来そうだ。株式会社ヒーローズの発売するマンガ『ULTRAMAN』は単行本4巻までを刊行し、累計117万部を超えるヒットになっている。
また今後は海外市場の展開が注目される。アジアを中心にウルトラマン展開を目指すとする。北米やヨーロッパでも引き合いが増えていることから、欧米市場も視野に入れる。さらに2016年3月期以降には、「ウルトラマンをフックとした他IPの海外展開開始」を掲げている。大型ブランドを持つ円谷プロダクションだけに、今後の展開が注目される。