富野由悠季監督 東京アニメアワードフェスで「Gのレコンギスタ」とロボットを語る

329243月21日に、東京・日本橋で『機動戦士ガンダム』の生みの親である富野由悠季監督によるトークセッションが行われた。3月20日からTOHOシネマズ日本橋で開催された東京アニメアワードフェスティバル2014の一環だ。
当日は、最新作『ガンダム Gのレコンギスタ』の2014年秋公開が発表された直後とあって、会場は多くのファンで満員となった。監督に対する期待の大きさを感じさせた。

イベントでは富野監督に加え、フランスにおける日本アニメブームの立役者であるセドリック・リタルディさん、二足歩行ロボットの開発に関わり投資会社246キャピタルを立ち上げた加藤崇さんが登壇した。話題はアニメからロボット工学、そして社会の未来まで広範囲にわたり、富野監督の創作の秘密が解き明かされていった。

まずオープニングで、富野監督は”これからのアニメーション未来について”という演題を「このままだったら未来はないよ」と一刀両断。一部の愛好家が集まり専門的に特化してしまっていると憂い、今のアニメ業界への違和感を隠さなかった。そういった現状を打破するためには、問題を解決する次の世代に向けてどういう言葉を残すのかに尽きると明かす。
一方、アニメーションの素晴らしさについても話した。絵という記号で表現されているため時代性が薄まり、長年語り継がれる哲理を伝えるためには性能のよい媒体であるという。これは35年にわたり人気を集めてきたガンダムに教えられたことだという。そして最新作では自らの方法論を講じてみると意気込みを見せた。

『ガンダム Gのレコンギスタ』に話が及ぶと「子供や孫たちが観るものに人類が絶滅する物語を作るのはおじいちゃんとして嫌なんです。だから明るく楽しくと言う命題を抱える作品として作りました」とテーマを披露した。
だが、新しい世代の観客へ「科学技術をこういう風に使ったら駄目だぞ」という問題提起も盛り込んだとのことだ。作中には宇宙エレベーターなどの設定も取り入れられており、それらがどうストーリーを動かしていくのか気になるところだろう。
トークセッションでの富野監督の思いは、一貫して子供たちに向けられていた。それゆえに「皆さん方は観る必要はありません! 子供たちに観せてやってください!」とお馴染みの富野節で、会場のファンを沸かせる一幕もあった。

トークのラストには『ガンダム Gのレコンギスタ』のPV初上映も行われた。数日前に完成したばかりという41秒の映像の中には、ガンダムや敵機らしいロボット、ハロに似たマスコットキャラクターなどの姿が確認できた。次の世代に向けた全く新しいガンダム。その誕生に期待が高まるイベントとなった。
[高橋克則]

『ガンダム Gのレコンギスタ』
2014年秋 公開予定
http://g-reco.net/

「東京アニメアワードフェスティバル2014」
http://animefestival.jp/ja/