コスプレの馴染む街、ラスベガス 第1回オタコンベガス大会リポート PART4

BY ロミ

■ コスプレの馴染む街、ラスベガス

冒頭でも述べたように、一大エンターテインメントの街ラスベガスと現実離れしたオタクなコスプレの親和性は意外と高い―ラスベガスではシーザーズパレスは古代ローマ、ベネシアンはイタリアのベネチア、パリスは花の都パリ、といったようにホテルごとにテーマが設定されており、ホテルのカジノ従業員は皆各テーマにあわせてコスプレしているとも言えるのだ。
特に大会数日前の大晦日から元日にかけてのニューイヤーはホテル各所から花火が打ち上げられ、ストリップはまっすぐに歩けないほど派手なパーティコスチュームの人混みで溢れていたため、ホテルの一角で行われているコンベンションのコスプレなど、誰もさして気にしない、と言った具合だった。

ただ、さすがにラスベガスの場所柄ということもあってか、いくつかオタコンベガス特有の注意事項もあった:

・カジノエリアではマスクは厳禁。(逆に会場内はOK)
・会場内ではアルコールは厳禁。(逆にカジノ内はOK)
・警察やSWAT、軍隊などのコスプレはNG。(不名誉な退場となる)
・飲酒によるトラブルはくれぐれも避けるように。(各自責任ある行動を)

こうした禁止事項があったためか、本家オタコンと違ってオタコンベガスでは純粋なアニメや漫画、ゲームキャラのコスプレが目立った。本家オタコンでは“和製コンテンツに限らず、オタクのものならなんでもOK”ということで、HALOなど兵士っぽいコスプレが多く見られたのとは対照的だ。
(参照記事:オタコン2013 米国・ボルチモアリポート コスプレ天国 http://animeanime.jp/article/2013/09/06/15459.html

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■ まとめ

第1回大会としては目標の来場者数も達成し、今後の成長に期待をかけているのだろう、と筆者は想像していたのだが、運営側に話を聞いてみると、必ずしもそうではないらしい。
今後の展開については、運営側も慎重を期しており、逆に急激な成長を危惧しているようにも見える。それは、本家オタコンがあまりに急成長したため、それに比例してスタッフの負担も急増し、小回りがきかず対応しきれなくなる、またはいわゆる“燃え尽き症候群”がスタッフのやる気を削ぐ―そういった背景があるらしい。

開会式での「原点に戻る」という言葉には、スタッフ自身がもう一度楽しかった頃を思い出し、アットホームな雰囲気で開催できるコンベンションを目指していこう、という思いが込められているように思えた。
しかし、すでに国内外から注目を浴びていることから、急成長の呪縛からは逃れられないようだ。今の雰囲気をどれだけ残しつつ、小規模でありながら中身の濃いものにしていけるのか、ジレンマは続く―が、筆者に言わせればそれも贅沢な悩みと言える。

ほとんどのコンベンションは運営資金や手伝ってくれるスタッフ、出展してくれるディーラー集めに奔走し、日本からゲストを呼ぶことなど夢のまた夢なのだから。オタコンベガスにそうした苦労は一切なかったとは思わないが、やはり本家オタコンinボルチモアという全米第2位*の規模を誇るしっかりとした土台があるからこそ、ラスベガスでの姉妹コンベンション開催が実現可能となっている。
今後は、それぞれの大会が持つ特性を十分に活かした運営をしていって欲しいと筆者は願っている。

とりあえず、まずはオタコンベガス第1回大会の成功おめでとう!そしてお疲れ様でした!とお世話になったスタッフに言いたい。
そして来年以降も、オタコンベガスは来場者・スタッフ・ゲスト、各自がアットホームな雰囲気の中で、中味の充実した濃い内容を楽しめるオタクコンベンションとしてラスベガスの地でぜひとも継続していってもらいたい。
*全米第1位は西海岸ロサンゼルスで開催のアニメエキスポ

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■ おまけ
アメリカの東海岸などが大寒波の被害を受けていた頃、大会日程を無事に終えて後は成田への直行便に乗り込むため、搭乗アナウンスを待っていたところ…なんと機材メンテの都合により、フライトがキャンセルに!他の3名の大会ゲストと共に、1日足止めを食らって帰国日が1日遅れてしまうというハプニングがあった。
航空会社が手配したホテルへと向かう途中、すでに全米最大規模の家電見本市のInternational CESが開催されるとあり、集まった見本市への参加者により空港内はごった返しており、タクシー乗り場では長蛇の列が作られていた。

さらにホテルに到着して鞄を開けると「NOTICE OF BAGGAGE INSPECTION」という紙が一枚入っていた。これはTSA (Transportation Security Administration)による預け荷物の内容検査を受けたことを知らせる紙で、鞄が開けられたことを意味する。さらに、日本帰国後に鞄を開けるとまったく同じ紙が入っており、結局2回も預け荷物の中身を検査されたようだった…(さすがに2回も開けられたのは初めて。)
そんな具合で、アメリカはセキュリティに関してはかなり厳しくなっており、間違っても禁止されているものを持ち込んだり、持ち出したりしないように十分注意しよう。ラスベガスは街自体が大人向けワンダーランドだが、浮かれた気分のままで出入りするのはオススメしない―“各自責任ある行動を”だ。