2013年アニメビジネス10大ニュース 宮崎駿引退からクールジャパンまで

2013年を振り返ると、アニメ業界は比較的穏やかな1年だったと感じられる。アニメ業界が全体として緩やかな拡大基調となっているのが理由だ。統計資料によりばらつきはあるが、国内アニメ産業は2006年まで右肩上がりの成長を続け、そこを頂点に縮小期に入った。
それが2009年、2010年に底を打ち、2011年、2012年と拡大、2013年もさらに成長したとみられる。拡大基調は2014年も持続する可能性が強い。

業界の成長は大手企業の権利ビジネスの拡大に加えて、テレビアニメと劇場アニメの制作増加も理由にある。これは制作スタジオの経営にも影響を与える。2013年末の段階で、新しいアニメ企画で制作会社を確保するのが難しくなっているとの声も聞こえ始めている。適正な制作費の問題は存在するが、多くの制作会社は仕事の確保にはあまり困っていないはずだ。
2004年、2005年が、これに似た状況があったことを考えると、今後その反動がある可能性は否定は出来ない。しかし、目先は、やや落ち着いている感じだ。
また、2000年代半ばから、落ちる一方であった海外ビジネスも転機を迎えている。テレビアニメの国内外同時配信が広がることで、アニメの違法配信問題はかつてより後退している。映像ソフト市場の急縮小などは依然あるが、そうした厳しい環境を前提に新しいビジネスモデルを試みている。それは次第に実を結びつつある。

そうしたなかアニメ!アニメ!では、恒例のアニメビジネス10大ニュースをピックアップした。穏やかとはいえ、やはりその中には持続的な環境の変化がある。2014年以降の新たな動きも垣間見える。
また、重要ニュース選びながら感じたのは、2013年のビッグニュースはアニメよりむしろマンガ分野で多かったことだ。出版のデジタル化という急激な変化、そして依然深刻なインターネット上の海賊版の問題、マンガビジネス関係者は現在まさに嵐の中に立っている。そうした中だからこそ、予想を超えるようなチャレンジが次々に行われている。
[数土直志]

アニメ!アニメ!の2013年アニメビジネス10大ニュース

1. 宮崎駿監督 長編アニメ作品から引退
2. 黒子のバスケ 脅迫事件と犯人逮捕
3. クールジャパン機構設立(クールジャパン政策の拡大)
4. AnimeJapn 2014 開催発表
5. 海外向けアニメ配信会社DAISUKIサービス開始
6. クランチロールがメディア投資企業チャーニン・グループ傘下に
7. 広がるクラウドファンディングによる資金調達
8. 角川グループ9社合併でKADOKAWA誕生
9. アマゾンが国内映像配信サービス「インスタント・ビデオ」スタート
10.  『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』 興収約20億円