Blue-RayのリージョンコードとアニメDVD

次世代DVD標準規格のひとつのブルーレイディスクが、DVDでは日米で異なるリージョンコードを同一コードとする可能性が出てきた。このためビデオやDVDと異なり、次世代DVDでは日米の映像ソフトの互換性が確保される見通しである。
リージョンコードは、同じDVDソフトであっても使用出来るプレイヤーを制限することが出来るものである。これまでDVDハード・ソフトメーカーは、このリージョンコードの違いを使い、映像コンテンツの販売時期や価格を違えたマーケティングに利用してきた。
これまでのDVDのリージョンコードは主に6つある。日本のリージョンコードは、日本以外に西ヨーロッパ、中東、南アフリカが含まれていた。しかし、ブルーレイディスクでは、日本を含む東アジア全域(中国大陸は含まない)と北中南米が同一リージョンとなり、相互の互換性が生まれる。 

ブルーレイのリージョンコードの変更は、今後の国内外の映像ビジネスに大きな影響を与えることが予想される。特にアニメDVDのビジネスにおいて大きな影響があるだろう。
DVDにおけるアニメコンテンツは売上高でも、発売タイトル数でも大きな割合を占めているだけでなく、他の映像ソフトに比べて国内外価格差が大きいからだ。
現在、アメリカや東アジアで販売されるアニメDVDの多くは、吹替え版に加えて日本語音声版を収録している。つまり、次世代DVDでは海外版を利用すれば日本のアニメファンはこれまでよりかなり安い価格で日本アニメを観ることが可能になる。
映像自体よりコレクション商品性が強まっているアニメDVDは、こうした影響を受けないとの見方もあるが、今後の大きな懸念材料であることは確かである。 

さらに、世界最大のDVD消費国アメリカでは、このリージョンコードの変更は専らアニメDVDが話題の中心になっている。それは、アメリカで売れている日本の映像コンテンツのほとんどがアニメであるからだ。こうした話題では、アメリカのアニメファンがいち早く日本アニメを観ることが可能になると指摘している。
しかし、こちらもアメリカに較べて高い日本のアニメDVDの小売価格やインターネットを通じた違法な映像配信が盛んな現状でどのくらいの影響があるのかは判らない。
むしろ、違法配信の取締りの強化、あるいは国別に対応されているビデオグラム化権への対応も含めて、日本の状況と同様に全く先が読めない。

いずれにしても、今後リージョンコードの変更による日本のDVD販売・流通企業やライセンス保持者がなんらかの対応を迫られることは確かだろう。そうした対応には、国境を越えたビジネスを認めるのか、新たな規制を導入するのか、また変化する市場にライセンスをどのように対応するのかなどの問題が含まれるに違いない。
[数土直志]