バンダイビジュアルUSA 米国でDVD発売へ

アニメの企画・製作とDVDの流通・販売を手掛けるバンダイビジュアルは、来年春にアメリカ市場で新たに高品質のアニメDVDを提供する新ブランドを開始する。新レーベルはアニメ作品『オネアミスの翼』から取り「オネアミス」と名付けられた。
第1弾の作品は『パトレイバー・ザ・ムービー リミテッド・コレクターズ・エディション』で、アメリカでコレクション性の高いDVDの販売を手掛けるイメージエンターテイメントが流通を手掛け2006年4月25日に発売される。小売価格は未定である。
この限定DVDには、メイキング映像を収録した特典DVDや184ページにわたりキャラクターや世界観を説明した解説書、英訳された300ページの絵コンテがセットになっている。また、DVDは描きおこしのイラストの特製DVDに収納されるなど、これまでのアメリカのアニメDVDにない内容が深く、豪華なものとなる。
また、限定版と同時に通常版も発売され、より深いファンと一般ファンへの販売を切り分ける方針である。来年の夏には第2弾として、「パトレイバー2 ザ・ムービー」の発売がやはり限定版と通常版で予定されている。 
 
近年、アメリカでアニメ作品のDVDの売れ行きが鈍るなか、現地の流通企業の多くがDVD小売価格の大幅な引き下げでこれに対抗しようとしている。また、アニメ・コミックなどの情報企業ICV2なども、アニメDVDの値下げの必要性を度々主張している。
しかし、今回、バンダイビジュアルUSAが手掛けるのは、こうした値下げ戦略とは全く異なった戦略である。つまり、DVDに海賊商品やインターネット上の違法配信に真似出来ない付加価値をつけることで商品の価値を高め、従来の商品より高い価格帯のDVD販売を行なうことである。これにより、少ない販売数でより収益の高いビジネスが実現出来る。

DVDを映像ソフトでなくコレクション商品として販売するバンダイビジュアルのビジネスは、同社が実際に日本で行ない高い収益をあげているビジネスモデルでもある。日本のアニメビジネスのモデルは、これまでもテレビ放映権を安くしてテレビ放映をし、ライセンスで収益をあげるなどアメリカ市場に移植されたものも多い。
今回のバンダイビジュアルの挑戦は、あらたな日本アニメのビジネスモデルがアメリカでも通用するのかといった点で注目される。もし、成功すれば、苦戦の続くアメリカのアニメDVD市場で、あらたなビジネスモデルとして今後拡大していく可能性が高い。