ヤフー アニメ製作委員会に出資

インターネットの大手ポータルサイトのヤフーがアニメ作品『銀色の髪のアギト』をはじめてとする映画5作品の製作委員会に出資する。
ヤフーは製作委員会への参加により、作品のインターネット上での先行配信権を獲得する。また、ネット先行試写会の開催や作品関連のチャリテーオークション、特別編配信などサイトの集客力の拡大に活用するとしている。

今回、出資先の5作品のひとつとして挙げられた『銀色の髪のアギト』は、GONZOの制作する劇場アニメ作品で、来年1月に松竹系で公開される。未来の地球を舞台にしたSF大作である。

現在、アニメ製作の資金調達の手段として、コンテンツファンドやLLP(有限責任組合)といったものが増えつつある。とりわけ、アニメ製作に馴染みのない新興企業が、これまでより判りやすく、使い易い資金調達の方法としてこれらの手段に興味を示している。
しかし、今回初めて映画やアニメに投資するヤフーが選んだのは、伝統的な製作委員会というやりかたである。これは、様々な資金調達の方法として模索されているにもかかわらず、製作委員会のシステムが依然有効だということを示していそうだ。
製作委員会の特徴は、委員会への出資者が単なる投資家ではなく、製作される作品にビジネス上関わっていることにある。つまり、出資金の配当以上にその作品で自らのビジネスを行なう権利の獲得が重要だと言ってもいいだろう。
こうした製作委員会には、例えば作品公開の媒体であれば、映画配給会社、放送局、DVDの制作・流通会社が加わっている。今回のヤフーの出資は、そうしたビジネスと同様にインターネット上に作品を展開する権利を狙った出資である。
それは、出資をするヤフーにとっても、他の製作委員会のメンバーにとっても、今後はインターネット上のビジネスが、作品から展開する既存のビジネスに匹敵するものになるとの認識に基づいたものだろう。
インターネットを利用したビジネスは、単にネットを通じた作品配信だけでなく、多くのコンシュマーに対する宣伝効果や関連商品の販売窓口といった面でも大きな力を発揮しそうだ。今後、インターネット関連企業によるアニメや映画の製作委員会への参加は確実に広がって行くだろう。