アジア7カ国 コンテンツをテーマにビジネスサミット開催

contentb2 10月15日、16日、東京・恵比寿のウェスティン東京で、アジア7カ国のコンテン関連の政府機関とビジネス関係者が集まったアジア・コンテンツ・ビジネスサミットが開催された。サミットは、アジア地域のコンテンツ産業の国境を越えた振興を目指すものである。

昨年のキックオフ会合を経て、今年から本格的にスタートする。
 会議では国内外のコンテンツ行政の専門家、企業のエグゼクティブ20名以上が、プレゼンテーション、シンポジウムなどで意見を交わした。また、16日には、各国の行政機関によるコンテンツ政策のプレゼンテーションが行われた。この分野における各国間の産業協力や情報交換などを目指す共同宣言が採択された。

 コンテンツ関連分野の共同事業・製作は、ともすると市場が巨大な欧米の企業とのビジネスに目が向かいがちだ。しかし、一方で、消費者のニーズが比較的似ていること、依然世界有数の成長市場であることなどから、アジアでの共同製作はビジネスの可能性が大きい。
 実際に2000年代に入り、東アジアにおける多国間の製作プロジェクトは増えている。しかし、こうしたものは個別企業によるもので、ばらばらな動きになっている。行政機関や産業全体が交流し、ビジネスの環境を整えることで、国境を越えた地域の連動を加速化することが可能だろう。今回のアジア・コンテンツ・ビジネスサミットは、そうした点で意味のあるものだ。

 今回、日本からのプレゼンテーションでは、アニメ関連の積極的な動きが目立った。日本からのセッションスピーカーは7人、このうち丸田順悟氏はアニメ製作会社マッドハウスの代表取締役、布川郁司氏はぴえろの代表取締役で日本動画協会の理事長でもある。また、カシオエンターテイメント(瀬下寛之常務取締役)もアニメーション制作を手掛ける。
 フジテレビの大野幸正国際局局次長のスピーチでもアニメに言及されるなど、こうした国外に向けたコンテンツビジネスでアニメが存在感を見せた。会議の大きなテーマが国際共同製作になっており、日本のアニメ企業が近年急激に海外共同製作への関心を深めていることもこうした理由かもしれない。

contentb1 丸田氏のプレゼンテーションでは、こうした日本アニメ産業の状況がうまく示されていた。現在の日本のアニメは100%日本で作ることは出来なくなっており、また100%日本で資金を回収することも難しくなっていると指摘する。アニメ制作は中国や韓国、東南アジアへの委託制作が行われており、既に共同製作が行われているとする。
 今後はさらに日本だけでなく海外で企画をし、資金調達を行う制作が必要、そして世界的に活躍出来るプロデューサーが必要と指摘する。
 また、現在、マッドハウスが行っている国際共同製作を制作受託から、共同出資、ローカライズドなど様々なパターンに分けて説明した。そのビジネス仕組みや目的などを見ると、これが多かれ少なかれ日本のアニメ製作会社が既に行っていることであることに気づかされる。
 まさに、日本のアニメビジネスは既に国際化しており、ここから目指されることはビジネスの方法のさらなる深化なのだろう。今回のビジネスサミットはコンテンツ産業全体のことではあるが、こうした交流がアニメ産業にもたらすインパクトは少なくない。

アジア・コンテンツ・ビジネスサミット http://www.acbs2009.com/jp/


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