東宝第2四半期減収減益 興行堅調も配給で減収

 大手映画会社東宝の平成22年2月期の第2四半期までの決算が、10月15日に発表された。連結売上高が1057億2100万円と前年比で5.5%減少したほか、営業利益は20.6%減少の116億7300万円、経常利益は26%減の123億5900万円、四半期純利益は3.5%減の56億3000万円といずれも前年同期を下回った。
 前年同期は155億円の興収を生み出した『崖の上ポニョ』があったことから配給収入が大きく伸びたが、今回は『ポニョ』に替わる作品がなかった。配給収入の減少が、業績に影響を与えた。

 東宝の事業は、映画、演劇、不動産に分けられるが、やはり映画事業が一番大きい。第2四半期までの営業収入は690億100万円(前年同期4.7%減)、営業利益は74億6700万円(同21.3%減)である。
 このうち堅調だったのは映画興行で、営業収入は40億2200万円(同3.7%増)、営業利益は29億1600万円(同9.8%増)である。
 一方、国内配給収入、テレビ放映収入、輸出収入、ビデオ収入、製作出資の配分金からなる映画営業事業は、営業収入242億円(同6.7%減)、営業利益は41億9700万円(同26.2%減)である。なかでも国内配給収入は、212億6700万円と前年同期から16.8%の減少である。

 また、東宝は期間中、アニメ映画ではシリーズ最大のヒット作になった『名探偵コナン 漆黒の追跡者』の製作に参加している。しかし、前期の『崖の上ポニョ』に匹敵する作品はなかった。
 配給受託では、『映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』、『映画クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国』、『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール アルセウス 超克の時空へ』、『劇場版NARUTO-ナルト-疾風伝 火の意志を継ぐ者』といったシリーズ物のヒット作が並ぶ。これらのアニメ作品は、東宝に安定した収入をもたらしていると言っていいだろう。

 演劇事業は東宝芸能の苦戦もあり、営業収入は55億3400万円(前年同期比20.9%減)、営業利益は2億2000万円(同78.4%減)である。不動産事業は、営業収入292億4700万円(同3.3%減)、営業利益は58億1400万円(同4.2%減)とほぼ前年並みの微減である。
 また、東宝は昨年閉鎖された世田谷区成城近くのテレビ番組・映画スタジオの東宝ビルド跡地の再開発計画についても明らかにしている。同地はおよそ26億円の資金を投じ、集合住宅を建設する。完成は2011年3月、賃貸住宅120戸としており、同社の不動産事業のひとつとして経営に寄与することになりそうだ。
 
東宝 http://www.toho.co.jp/


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