マンガ市場9年連続減少 出版市場は反転

日本貿易振興機構が出版科学研究所の調査に基づき7月にまとめた『日本の出版産業の動向』によれば、2004年の日本の出版書籍の推定販売額は2兆2428億円と2003年との比較で0.7%増と8年ぶりに増加に転じた。しかし、出版市場で大きな割合を占めている漫画市場は、前年比2.1%減の5047億円と9年連続の減少となり縮小傾向に歯止めをかけることは出来なかった。
レポートは雑誌販売額やコンビにおける雑誌販売額の落込みにも触れており、マンガや雑誌販売における厳しい状況が読みとれる。こうした雑誌やマンガ週刊誌の販売数量の持続的な減少は、レポートが指摘するようにマンガ中古市場やレンタル店、マンガ喫茶の増加も影響しているだろう。

しかし、むしろマンガ・雑誌の販売減少は、その購買層に若者層が占める割合が高く、日本の若年人口が減少傾向にあることとも関係があるに違いない。また、情報伝達媒体としてのインターネットの発達が、情報媒体としての雑誌の講読時間、エンターテイメントとしてのマンガの購読時間を奪っている状況は否定出来ない。
同様のことは、ゴールデンタイムのアニメ番組の視聴率低下にも代表されるテレビ視聴率の低下傾向にもいえるだろう。

そうした中で、レポートは海外でのマンガ出版状況にも触れている。レポートは翻訳版権売買の統計はないが、海外での日本マンガ人気が高まっているとしている。また、米国市場でTOKYOPOPとVIZメディアが市場を引っ張っているほか、スウェーデン、ノルウェー、ドイツでも少年ジャンプ系の雑誌の販売が行われているとしている。

こうした海外市場がどこまで成長するかは現時点では判らないが、日本での市場再拡大と同様に海外でいかに売上げを伸ばせるのかが今後重要になってきそうだ。それは、業界全体の問題であると同時に、個々の企業に取っては海外市場での成否が自社企業の体力とひいては日本市場でのあり方にも影響してくるに違いない。