グローバル戦略好調なサバン デジモンのライセンス獲得、パワーレンジャーは高視聴率

米国のブランド・キャラクター会社サバン・ブランズ(Saban Brands)が、グローバルビジネスで存在感を増している。2010年に権利獲得した日本のスーパー戦隊シリーズの海外リメイク版「パワーレンジャー」の再活性化に成功し、現在はそれをさらに各国展開している。
そうしたなか同社は、9月25日に新たに日本のアニメ「デジタルモンスター」シリーズのグローバルライセンス獲得を明らかにした。発表によればサバンが獲得したのは、アジア地域以外での幅広い権利である。アジア地域については、東映アニメーションが引き続き番組配給とライセンスを手がける。

サバンはロサンゼルスに拠点を持つ番組配給会社マービスタ・エンタテインメント(MarVista Entertainment)と番組の世界配給を進める。マービスタは主にケーブルチャンネル向けの海外配給を得意とし、「パワーレンジャー」シリーズも取り扱っている。
番組のビジネス展開は、まず10月8日からフランス・カンヌで始まる国際番組見本市MIPCOMがスタートになる。この場で最新作として『デジモンクロスウォーズ(英語タイトル:Digimon Fusion)』が、紹介される。さらにサバンとマービスタは、およそ250時間に及ぶ旧作シリーズの販売も進める予定だ。
もし「デジタルモンスター」が、「パワーレンジャー」シリーズ規模に放映、キャラクターライセンスされれば、デジモンの世界的な認知度は一気に拡大する。

「デジタルモンスター」シリーズは、1990年代後半に日本で生まれた。携帯ゲーム、アニメ、カードゲームなどのメディアミックスにより、一大ブームを巻き起こした。テレビアニメシリーズは、1999年の『デジタルアドベンチャー』をスタートに数多く作られている。2010年からは2012年にかけては『デジモンクロスウォーズ』が好評を博した。
国内ではあまり知られていないが、1999年にはフォックス・ファミリー・ワールドワイド(当時ハイム・サバン氏が経営)がグローバルライセンスを獲得し、海外でも大きなヒットを生み出した。2000年に全米公開された劇場映画『Digimon: The Movie』は1800スクリーンで公開、963万ドルの興収を稼ぎ出した。未だにこの規模で全米公開された日本のアニメは、デジモン以外では「ポケットモンスター」シリーズ、『遊戯王』、スタジオジブリ作品のみである。

サバン・ブランズが現在、積極的に手掛けるのは、知名度が高いにもかかわらず、その価値が十分活用されていないブランド、キャラクターの活性化である。かつてのデジモンのビジネスの大きさを知るサバンが、これに目をつけたかたちだ。ビジネスモデルとしては、先に手がけた「パワーレンジャー」に近い。
サバン・ブランズは、その「パワーレンジャー」シリーズの好調ぶりもアピールしている。同社の発表によれば、8月27日にフランスのGuliで放映された「パワーレンジャー:サムライ」は、4歳から14歳の少年層のキッズアクション番組の視聴率1位を獲得した。また、ドイツや英国、オースラリア、スペインでも人気が高いとしている。
こうした勢いにのり、10月8日からのMIPCOMではさら新シリーズ「パワーレンジャー:メガフォース」の売り込みを目指す。シリーズの好調は、関連玩具を広く世界で展開する日本の玩具企業バンダイにも影響を与えそうだ。