フランス映画・動画センターの役割 ヨーロッパのアニメーション動向 第2部 by 伊藤裕美

2011年 アニメーションに対するCNCの助成

CNC(フランス映画・動画センター)は、フランスの映画、アニメーション、ビデオゲーム、ディジタルコンテンツ、ニューメディアに対する公的助成を統括する。助成には、放送番組、各制作段階(脚本、企画開発/プリプロダクション、制作)別の選択的あるいは自動的な資金提供、海外展開のプロモーション支援、そして税額控除がある。
また、短編アニメーションの制作助成、ビデオゲームやディジタルコンテンツに必要な技術開発への助成も行う。CNCの助成がフランスの立体視3D映画の制作を後押しした。

放送番組と比べると長編の対する助成は限定的だ。税額控除はあるが、企画開発と制作への助成金は十分ではないとプロデューサーは考える。CNCは、映画と放送番組の分離原則の例外として、“passerelle cinema”(映画の橋渡し)という制度を始めた。
これは、放送番組産業支援会計(COSIP)にアクセスできるプロデューサーが一定の条件を満たせば、長編アニメーションにCNC助成金を投じられる。11年は、Label Anim製作の『My Mommy Is In America(Ma maman est en Amérique)』に40万ユーロが助成されたに過ぎないが、CNCはこの枠を広げる予定だ。

[ヨーロッパのアニメーション動向]
第1部 PART1 放送番組から劇場公開長編への流れ
http://www.animeanime.biz/all/127311/
第1部 PART2 アニメーション制作での劇場公開用長編と放送番組の違い
http://www.animeanime.biz/all/12861/
第1部 PART3 前編 国際共同製作は必要悪か!?
http://www.animeanime.biz/all/128131/
第1部 PART3 後編 アメリカ映画優先が国際共同製作も窮地に追い込む?
http://www.animeanime.biz/all/128132/
第1部 PART4 外資を呼び寄せる、フランスのアニメーション
http://www.animeanime.biz/all/128261/

第2部 前編 フランス映画・動画センターの役割
http://www.animeanime.biz/all/128261/
第2部 後編 フランスのコンテンツ産業に対する地域支援
http://www.animeanime.biz/all/128261/

[フランス・アニメーションレポート]
第1回 例年を上回る、日本作品の上映
http://www.animeanime.biz/all/12743/
第2回 制作・公開本数の増加、そして多様化が進む、ヨーロッパ・アニメーション
http://www.animeanime.biz/all/12761/
第3回 アヌシー2012 アヌシー・コンペティションを振り返る
http://www.animeanime.biz/all/12710/
第4回 新アートディレクター決定、新しいアヌシーへ
http://www.animeanime.biz/all/127111/

[伊藤裕美]
オフィスH(あっしゅ)代表。
外資系ソフトウェア会社等の広報宣伝コーディネータや、旧エイリアス・ウェーブフロントのアジアパシフィック・フィールド・オペレーションズ地区マーケティングコミュニケーションズ・マネージャを経て1999年独立。海外スタジオ等のビジネスコーディネーション、メディア事情の紹介をおこなう。EU圏のフィルムスクールや独立系スタジオ等と独自の人脈を持ち、ヨーロッパやカナダのショートフィルム/アニメーションの配給・権利管理をおこなう。

http://blogs.yahoo.co.jp/hiromi_ito2002jp