東映アニメ第1Q減収減益 劇場、パッケージが大幅減収

7月30日、アニメ制作大手の東映アニメーションの平成25年3月期第1四半期の決算が発表された。連結売上高は69億9200万円と前年同期比で10.5%の減少となったほか、営業利益は6億1200万円(同48.1%減)、経常利益は7億6000万円(同43.4%減)、四半期純利益は4億9500万円と利益面で前年同期を大きく下回った。
これは過去最高の売上高、利益となった平成24年3月期の反動でもある。減収減益とはなったが、同社が見通す第2四半期、通期予想を上回る進捗ペースになっている。

事業収入は部門ごとに大きな差がついいた。減収が大きかったのは映像製作・販売事業の劇場アニメ部門、パッケージソフト部門、海外部門、商品販売事業、その他事業のイベント関連である。一方で映像製作・販売事業のテレビアニメ部門、ソーシャルゲーム・映像配信のその他部門、版権事業海外部門は増収だった。

映像製作・販売事業の売上高は25億9500万円、セグメント損失3億8200万円である。劇場アニメ部門は29年ぶりに手掛けたオリジナル長編映画『虹色ほたる』の興行低調が響いた。パッケージソフトは前期に大ヒットした『ワンピース』のDVDタイトル数が少なかったことが影響した。
テレビアニメ部門は4月から『ワンピース スペシャルエディション』、『聖闘士星矢Ω』などが加わり放映本数が増えたことが増収につながった。携帯事業はソーシャルゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシーカード』が好調、PC・テレビ向けの映像配信事業も堅調であった。

版権事業は売上高26億4000万円(前年同期比0.0%減)、セグメント利益は11億7300万円(同0.3%減)だった。国内部門は『ワンピース』、『スマイルプリキュア!』が好調だったが、ライブラリー作品が低調で、減収となった。
海外部門はアジア地域で『ワンピース』が好調に稼動し、欧米では「ドラゴンボール」シリーズが堅調で大幅な増収となった。

商品販売事業は、売上高15億2500万円(前年同期比23.9%減)、セグメント利益は7800万円(同26.
6%減)である。『スマイルプリキュア!』と『ワンピース』が中心である。
その他事業も『ワンピース』、『スマイルプリキュア!』のイベントが中心である。前期にあった「ワンピース」ドームツアーの反動で大幅な減収である。売上高は2億4600万円(前年同期比72.0%減)、セグメント利益は3500万円(同55.1%減)である。

減収減益とはなったが、東映アニメーションは保守的な業績予想をすることもあり、通期連結売上高250億円、営業利益23億円、経常利益26億円の見通しを上回ってくる可能性は十分ありそうだ。7月からは新たに大型シリーズ『探検ドリランド』の放映が始まっていること、2013年3月に大型タイトルの「ドラゴンボール」シリーズの劇場映画製作が発表されていることもポジティブだ。
一方で、第1四半期の業績は、版権事業、商品販売事業、その他事業で、『ワンピース』、「プリキュア」シリーズなどの特定タイトルへの集中がより強まった。ブランドの人気の維持が同社にとって最重要な課題であり、経営リスクとも言えるだろう。

東映アニメーション
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