アメコミ専門電子書籍配信comiXology 2012年売上は7千万ドル見込む 前年比3倍超

アメコミ専門の電子書籍プラットフォームの運営で、北米で注目されるcomiXologyのビジネスが急成長している。米国のポップカルチャー情報サイトのICv2によれば、comiXologyの2012年の売上高は7000万ドル程度(約56億円)に達する見込みだという。
この数字は2011年の約1900万ドルの約3.7倍にもなる。数字は拡大を続けているcomiXologyの好調ぶりを印象づけるものだ。

comiXologyは2007年に現CEOのデビット・スタインバーグ氏らによってベンチャー企業として設立された。電子書籍市場の成長に着目するだけでなく、その中で特に専門性が高いアメリカンコミックスの市場に特化することにビジネスチャンスを見つける。
アメリカンコミックスの出版物としての流通市場は、現在はダイヤモンド・コミック・ディストリビューションの独占状態にある。その流通は返本不可の買い取り制や、コミックス専門店に大きく依存した販売など、通常の書籍や雑誌と大きく異なる。

comiXologyは電子書籍の流通・販売を確立することで、成長する市場という特徴にプラス、寡占市場がゆえに発生しているニーズをくみ取る。また、アクセスの良さにより、従来のアメコミ読者層だけでない市場開拓を目指す。
そうしたなかには中小出版社の作品の取扱いによるタイトル数の充実や絶版したエピソードの入手しやすさ、これまでは売れないとされてきたジャンルのピックアップなどがある。こうした結果、米国の多くのコミックス出版社が現在comiXologyに作品を提供する。
今年4月には、やはりアメリカンコミックスの電子書籍配信プラッフォームを運営するGraphiclyが、市場から撤退することを発表している。comiXologyは、ダイヤモンド・コミック・ディストリビューションとは逆にデジタルコミックスの分野で大きな存在感を築きつつある。

comiXology
http://www.comixology.com/

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