日本アニメ流通企業M&Aを巡る米社の混乱

今年の5月に米国の大手日本アニメ流通会社のファンニメーション(FUNimation)の買収に成功したエンターテイメント分野の流通企業ナバレ(Navarre)は、買収の際の情報開示に不適切な行為があったとしてサンディエゴに本拠を構える弁護士事務所を代表とする株主代表訴訟を受けている。
訴えによれば、2005年1月10日のファンニメーション買収の発表によりナバレの株価は1株当たり18.77ドルまで上昇した。ところが、2月22日の突然の買収提案引き下げにより、ナバレには財務上の問題があるとした噂が広まった結果、株価は1株当たり7ドル以下まで下落をした。原告は、ナバレの経営陣が正確な情報を市場に伝えず株主に損害を与えたとしている。

元々、ナバレは市場での債券発行による資金調達で今回の買収資金を賄うプランを立てていた。しかし、同時期の米国債券市場の弱さのために債券発行を断念し、買収案を一端撤回している。その後、大手ノンバンクのGEキャピタルからの資金調達により買収を成功させたが、同社の財務体質に対する疑問からナバレ株は大幅に下落をしていた。

こうした混乱の中、ナバレでは7月12日に財務担当役員の退任を発表したほか、7月20日には新たにメディア部門の経営などで実績のある取締役を任命するなどを行っている。また、7月19日にはファンニメーション自体にも、販売・管理部門の上席副社長が新たに送り込まれるなど、早急に買収後の経営効果を上げようとする動きをみせている。