日本映像ソフト協会 国会図書館による放送録画・保存に反対意見 

一般社団法人日本映像ソフト協会は、衆参両院の議院運営委員会が進めている「国立国会図書館・放送アーカイブ制度」に反対する意見を表明した。6月7日に国立国会図書館総務部総務課に、「国立国会図書館・放送アーカイブ制度骨子(案)」に対する意見書を提出したことを明らかにした。
意見書は、5月31日に開催された制度(案)の説明会を受けたものである。この制度の骨格となる国立国会図書館が独自に放送番組を録画し、保存することに対して慎重な対応を求めた。

国立国会図書館・放送アーカイブ制度(案)は、国会図書館による放送番組の保存機能の強化を盛り込んでいる。これまでの納本制度とは別に、国会図書館が独自に在京テレビ局、衛星テレビ局、首都圏のAM、FMラジオの番組を録画・保存する。
保存した番組は、許可制のもと国会図書館内限定で利用者による視聴が可能になる。ただし、番組の複製は行わない。

放送番組は書籍や映像パッケージとは異なり、行政レベルでの保存が確立されていない。このためこれまで放送番組には、資料が散逸し、現存しないものが少なくない。放送アーカイブ制度では、「文化的資産として放送番組を蓄積し利用に供すること」を目的にするとしている。
国立国会図書館が放送を直接受信し、録画するには、今後、国立国会図書館法の改正が必要となる。

これに対して日本映像ソフト協会は、著作物の一部は東京国立近代美術館フィルムセンターなどでアーカイブされており、映像パッケージ化されたものはすでに納本制度があるとしている。また、国際条約との関係や複製権の制限などにおいて著作権法上の問題もあると指摘する。
さらに、平成 16 年の放送番組収集に関する諮問での「自由な言論の萎縮が生じるおそれ」、「財産権の保障との関係で収集対象とすることは困難」とする答申に矛盾するとしている。
[2012/6/13/18:00 記事の一部を訂正いたしました。]

一般社団法人日本映像ソフト協会
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