国の新しい知財戦略まとまる コンテンツ海外展開も重点

5月29日、総理大臣官邸で知的財産戦略本部が開催された。野田総理はこの場で「知的財産推進計画2012」を決定。2012年以降の日本の知的財産戦略の方向性を示した。
知的財産戦略本部は、国の知的イノベーション、コンテンツなどの戦略のあり方を決めるべく、昨年秋より専門調査会などを設け、討議を重ねてきた。このほどその内容が固まり、今回の決定となった。
知的財産推進計画2012は、今後、国の知的財産を基盤とした産業へ政策に反映されることになる。このなかには、映画、放送番組、アニメ、書籍、音楽、ゲームなどのコンテンツ産業も含まれている。

推進計画では、国際競争力強化のためとして、まず2つの総合戦略を提示している。「知的イノベーション総合戦略」と「日本を元気にするコンテンツ総合戦略」である。
「知的イノベーション総合戦略」では、知財システムの整備、関連人材の育成、国際標準化戦略の推進、中小・ベンチャー企業の知財活動の活性化を打ち出す。

一方、コンテンツ総合戦略は、コンテンツ専門強化専門調査会での議論に基づいたものである。映像や書籍、ゲーム、音楽などの関わる論点が多くなっている。とりわけ海外展開、デジタルコンテンツ、著作権侵害対策などが大きく言及されている。
デジタルコンテンツとクールジャパン関連産業については、具体的な数値も示された。2020年には、現在は約1.5兆円のデジタル・ネットコンテンツビジネスを約7兆円に、クールジャパン関連産業の約4.5兆円を17兆円としている。
また、目標数値では2020年に書籍・放送番組の8割をデジタルメディアでも配信、一方、著作権侵害コンテンツの流通量を8割程度減少させるとしている。また、海外のコンテンツ規制の解禁や緩和の実現も盛り込む。2020年は18年後とかなり遠い先のゴールとなるが、それでも野心的な目標だ。
個別の施策では、コンテンツ侵害対策の強化、電子書籍市場の本格的な形成、インターネットの海外配信の促進などが、短期的に業界に影響を与えそうだ。

知的財産戦略本部
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/index.html