ドリームワークスアニメ第1Q増収増益 「長ぐつをはいたネコ」が牽引

米国のアニメーション製作の大手ドリームワークス・アニメーションが、5月2日に2012年第1四半期(12年1月~3月)決算を発表した。
四半期売上高は1億3610万ドルと、前年同期の1億800万ドルを26%上回った。営業利益は1100万ドル(同92%増)、純利益は910万ドル(同3%増)と増収増益となった。
ドリームワークス・アニメーションのジェフリー・カッツェンバーグCEOは、『長ぐつをはいたネコ』の世界的なヒットとDVD、Blu-ray Discの売り上げが業績を牽引したと説明している。『長ぐつをはいたネコ』の世界興収は5億5400万ドル、DVD・BDは3月末までの段階で380万枚を販売した。

こうした業績は、事前の株式市場の予想を上回るものである。昨今株価の大幅な下落などで揺れる同社にとっては朗報である。6月に大ヒットシリーズの3作目『マダガス3』の公開が控えており、ここでさらに業績を大きく伸ばしたところだ。
一方で、ドリームワークス・アニメーションを取り巻くビジネス環境は厳しさを増しており楽観は出来ない。現在、ドリームワークス・アニメーションの作品は全てバイアコムグループのパラマウントが配給している。この契約が2012年12月末に切れるが、これが更新されるのか、新たな条件を提示されるのかが不透明なためだ。もし、自主配給となれば、存在感の低下は免れない。

もうひとつ同社が直面しているのは、劇場アニメーション市場の競争激化である。得意するフルCGの劇場アニメーションの製作が米国全体で増加しており、これまで市場の2強とされてきたディズニー/ピクサー、ドリームワークス・アニメーション以外からもヒット作が生まれている。
同社自身も2009年までは劇場長編の新作を年2本体制としていたが、2010年からは2年間5本体制に移行している。2012年には2本、6月8日の『マダガスカル3』のほか、11月21日に『Rise of the Guardians』を公開する。2013年は『The Croods』、『Turbo』、『Me and My Shadow』の3本を予定する。

こうしたなかで同社は、新たなビジネスの開拓に乗り出している。動画配信と中国市場である。ドリームワークス・アニメーションは、2013年からネット動画配信大手ネットフリックスに独占的な配信権を与える。
中国市場では、今年2月17日に、中国文化産業投資基金(China Media Capital)と共同出資会社東方夢工廠影視技術(Oriental DreamWorks)を設立することで合意した。合弁会社には上海聯和投資(Shanghai Alliance Investment)と上海メディア・グループの参加も予定している。
合弁企業の目的は、中国で独自の中国語のファミリーンタテイメントを創出することである。アニメーション映画だけでなく、実写映画、テレビ番組、インターネット向けのコンテンツも視野に入れる。ドリームワークスの出資比率は45.45%、中国側が54.55%となり経営の主導権は中国側が握ることになるが、中国市場への足掛かりを築く意味は大きい。

ドリームワークス・アニメーション
http://www.dreamworksanimation.com/