米仏から日本とのビジネスの可能性 TAFシンポ

「ノワール」を例に実写ドラマ化のビジネスを紹介

 3月22日に東京ビッグサイトでスタートした東京国際アニメフェアは、国際ビジネスの場として賑わいを見せた。海外企業・団体から多数のブース出展があったほか、会場では海外バイヤーの姿も数多く見られた。日本のアニメ、そして日本のアニメーションの市場が海外から高い関心を集めていることをあらためて感じさせるものだった。
 一方、日本から海外のマーケットに対する関心もまた高い。22日にジェトロ(貿易振興機構)が主催した「中国」、「米国とフランス」をテーマにしたふたつのシンポジウムは、そうした日本側の空気を反映したものだ。いずれも立ち見が出るほどの満員で、ウェブによる事前申し込み受付は早々と定員に達し締め切ったほどだ。

 「米国及びフランスにおけるアニメ最新情報」は、日本アニメの主要な輸出先である米国とフランスにフォーカスしたものだ。シンポジウムの成果は、主に2点である。
 ひとつは両国のアニメの最新情報が実際のビジネスの現場から報告されたことだ。例えば米国では、DVDビジネスの崩壊により日本アニメのランセンス販売価格が低下していること、市場ではデジタル配信の重要性が増していることなどが語られた。フランスでの人気マンガの傾向、日本アニメのテレビ放送状況が紹介された。

 もう一点は、ビジネス的により重要だ。米国から参加したNoir Production、フランスのMedia Participation、Lagardere Active、France Televtitions、Game Oneの全てが、潜在的な日本アニメバイヤーであることだ。しかも、近年販売価格が急低下している映像パッケージというよりも、実写化権、放映権であることもユニークだ。そのため各登壇者の発表は、自社のビジネスの紹介、日本への要望などで、具体的で熱が入ったものだった。

 Noir Productionは、実際に現在プロジェクトが進行している日本アニメの実写ドラマ化『ノワール』を例に挙げながら説明した。ドラマ化がこれまでのコアなファン以外へのリーチ拡大につながる有効な手段であること、それが関連ビジネスを拡大することになると話す。
 フランスの各社は自局の特徴を説明し、具体的にどのような作品が望まれるかを説明する。なかでもMedia Participationが、アニメやマンガ単体でなく、ブランドやキャラクターを統合的に取り扱っていることを強調したのが印象的だった。海外でも統合的にコンテンツを扱えることが重要なポイントになっているからだ。
[数土直志]

東京国際アニメフェア2012
http://www.tokyoanime.jp/ja/
JETRO(日本貿易振興機構)
http://www.jetro.go.jp/