丸善CHI通期営業利益確保 図書館向け、研究者向け堅調 

丸善CHIホールディングスは、3月16日に平成24年1月期通期(23年2月~24年1月)の決算発表を行った。同社は大日本印刷の子会社で、書籍の流通・販売、関連サービス、出版と幅広い事業に取り組んでいる。M&Aを積極的に活用し、書籍の総合企業としてグループ化を進めている。新しい書籍ビジネスの形態を目指す。平成24年1月期には、新たにジュンク堂、雄松堂書店をグループ企業に加えた。
このほかグループには、丸善、丸善書店、丸善出版、図書館流通センター、インターネット販売のhontoブックサービスを抱える。昨年5月には社名も現在の丸善CHIホールディングスに変更した。

そうしたなかで発表された通期連結売上高は1760億1300万円と前年比で52.7%増加した。これはジュンク堂の連結決算化が大きな理由である。また、営業利益は500万円、経常利益はマイナスで1億1800万円の損失だった。
これらは昨年12月段階の業績予想値を上回った。特に3億5000万円としていた営業損失は黒字に変わり、6億としていた経常損失もその幅を大きく縮小している。ただし、丸善において希望退職者を募集したことによる特別損失と有価証券評価損があったことから、最終的には30億9600万円の当期純損失を計上した。

売上げ、営業利益、経常利益が当初予想を上回ったのは、図書館流通センターの図書館向け事業、雄松堂書店の研究者・研究機関向けの洋書、古書販売が堅調だったためである。景気に左右されにくいセクターが事業全体を引き上げた。
一般からは見え難いこれらの分野は、決算全体でも意外に大きくかつ収益性の高い事業である。図書館、研究者・研究機関向けの文教市場販売事業の通期売上高は685億1000万円、一般店舗、ネットショップから構成される店舗・ネット販売事業の837億4100万円に匹敵する存在感がある。さらに営業利益は16億6200万円と7億3400万円の損失を計上した店舗・ネット販売事業を引き離す。
店舗・ネット販売事業は、期初87店舗スタート、期末で92店舗とネットワークを拡大した。しかし震災の影響による一部店舗の営業中止や計画停電による営業時間短縮が影響した。
図書館業務の代行受託を中心とする図書館サポート事業は売上高140億1000万円だが、営業利益10億3600万円とこちらも大きい。平成24年1月期にさらに進んだ事業の多角化は、こうしたサービスをトータルで提供する基盤を固めた点で成果があったといえる。

丸善CHIホールディングス http://www.maruzen-chi.co.jp/