電通がオタクから学ぶ研究所設立 「美オタ」を提唱

大手広告会社の電通は、オタク層の視点を研究し、その成果をマーケティングに活かすプロジェクトに乗りだす。3月5日に社内横断のプロジェクトチーム「オタクがラブなもの研究所」を発足した。
電通によれば近年ソーシャルメディアの広がりにより、これまでニッチであったオタクコンテンツが一般層にも波及している。映画やテレビドラマ、アニメ、バラエティといった幅広いエンタテイメントコンテンツに大きな影響を与えているという。
そこでオタク層を、コンテンツビジネスにおいて優れたトレンド感覚を持っているトレンドセッターと位置付ける。オタク層が注目する良質なコンテンツを研究することで、エンタテインメントコンテンツ市場のトレンドの兆しをいち早く掴み、日本のコンテンツビジネスを活性化させるソリューションを提供する構えだ。

オタクがラブなもの研究所は、電通のストラテジック・プランニング局、電通総研、テレビ&エンタテインメント局を中心に12名が参加する。今後はオタクが好きなものを軸に、1)定期的なトレンド観測調査、2)有識者ネットワークの構築・活用、3)アニメ等オリジナルコンテンツの制作、開発・情報発信、4)オタクが好きなものの知見を活用した商品・サービスの開発を目指す。
さらに昨年秋に既に実施した第一回「オタクが好きなもの」調査結果から「美オタ」を提唱している。これは従来のオタクのイメージとは異なるファッションやビューティー領域のトレンドにも高感度な女性オタクを新たに捉えたものだ。
美オタは、アニメなどのオタクコンテンツの知識も豊富で関心も高いがトレンドに敏感で、美しいものに対する意識が高い。また、一般の女性よりもファッション誌やビューティー誌の閲読率が高いとする。2012年は、美オタを中心に事業を推進する。

「オタクな好きなもの」調査は、関東1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県) の15歳から39歳の男女1万人に対するインターネット調査がもとになっている。調査結果の概要は電通の公式サイトにて閲覧出来る。
また、オタクがラブなもの研究所のプロジェクトの第1弾として、調査をさらに掘り下げた「オタクが好きなもの」調査~アニメ編も実施している。これは1万人のうち1週間のアニメ視聴時間、半年間のアニメ関連の支出が上位30%該当した人をピックアップしたものだ。これをアニメ高感度オタク層とする。
そのうえでアニメ高感度オタク層は、アニメの中で「ストーリーに仕込まれた謎や仕掛け」を求めることが最も多いとしている。電通では解読系アニメの人気を窺わせると分析する。また、この層はアニメのストーリーにこだわりが大きく、一方美オタは声優、主題歌・挿入歌にこだわりが多いともしている。

電通 http://www.dentsu.co.jp/