米国「遊戯王」裁判 テレビ東京、ADKが4キッズと和解

2011年3月より米国で続いていた、テレビ東京、アサツーDK(ADK)と米国のキャラクター会社4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment, Inc.)間の「遊戯王」シリーズを巡る争いが決着した。3月1日、4キッズは、『遊戯王』のライセンスに関する法廷論争について、テレビ東京、ADKと和解を結んだことを明らかにした。
4キッズは今後も引き続きアジア地域を除く全世界で、「遊戯王」の商品化権、テレビ放映権、ビデオグラム化権のマスターライセンスを管理する。一方で、テレビ東京、ADKが求めていた未払いのライセンス料の支払いがされたのか、ライセンスの契約期間などの和解内容は明らかにされていない。発表によれば、和解はいかなるサイドの責任を問うものでもなく、今後の「遊戯王」シリーズの成功を目指すものである。

4キッズの暫定社長であるマイケル・ゴールドスタイン氏は今回の訴訟和解について、「私たちは和解について大変うれしく思っています。今後も遊戯王ブランドと新作アニメ『遊戯王ゼアル』の長いパートナーとして日本のADK、テレビ東京、集英社、コナミなど協力して行きたい。」とする。
一方、ADKも「和解は「遊戯王」の関連企業、4キッズがブランドビジネスに注力することを可能にします。米国と世界の「遊戯王」の未来について喜ばしい。」とコメントしている。

4キッズは、米国でキャラクターライセンスを広く手掛ける企業である。特に日本のキャラクター、アニメを得意としてきた。日本のADK、テレビ東京から海外ライセンスを獲得する「遊戯王」シリーズは、4キッズのドル箱で、売上げの大きな部分を占めている。
しかし、2010年にテレビ東京とADKは、4キッズが不正な会計操作により、本来支払うべきライセンス料を支払っていないと指摘した。その後、2011年3月にライセンス料の未払いを理由に両社は4キッズにライセンス供与の停止を通告した。一方、4キッズはこれに反論し、引き続き「遊戯王」のビジネスを続けていた。
争いは裁判所に持ちこまれたが、その間に4キッズが連邦破産法11条を提出し経営破綻するなど、複雑な様相をみせていた。また、本年1月には米国破産裁判所が、ADK、テレビ東京によるライセンス供与停止は無効と判断した。

こうしたなかで日本の権利者側は、早期決着に乗り出したとみられる。自らが関わらないかたちで「遊戯王」の海外ビジネスが滞り、ブランドの力を弱めたくないとの判断があったであろう。
4キッズにとっては、もともと連邦破産法11条の提出は、近年の経営不振に加えて、「遊戯王」を巡るビジネスの不透明性が理由となっていた。「遊戯王」のライセンス供与がなくなれば、事業の継続は厳しいとみられていただけに、今回の和解は同社に大きな利益をもたらす。

4キッズ・エンタテインメント(4Kids Entertainment, Inc.)
http://www.4kidsentertainment.com/