ニンテンドーDS好調 任天堂の決算

 任天堂の決算が発表されている。売上高は5152億9200万円と前期0.1%増とほとんど変わらなかったが、経常利益は1452億9200万円と前期比189.%と高い伸びをみせた。
また、任天堂の今期の業績は、これまでの収益の中心であったゲームコンソール機、ゲームキューブが欧米でマイクロソフトのXBOXの攻勢を受け不振であった一方で、国内と北米で発売されて携帯ゲーム機ニンテンドーDSが絶好調であったことに支えられている。ニンテンドーDSの期間中の売上げは520万台に達した。また、円高による為替差益が218億円発生したことも経常利益の増加に貢献した。
 事業別では、ハード機事業が売上高2903億円(内携帯ゲーム機2066億円、コンソール機419億円)で、ソフトウェア事業が2227億円(内携帯ゲーム機向け1456億円、コンソール機向け744億円)であった。来期は、ゲームの機能をより幅広い人々に提供することを目指し、売上高5200億円、経常利益1250億円を目指す。

 任天堂は世界有数のゲーム機会社であるが、玩具会社やゲームソフト会社とは比較されることが少ない。先のバンダイナムコの経営統合の際にも、企業規模の比較として任天堂を用いないマスコミも多かった。それは、任天堂のビジネスモデルが任天堂固有のもので他社とは比較出来ないという背景があるのだろう。
 任天堂のビジネスは、単一の商品であるコンソール機と携帯ゲーム機、それから派生するゲームソフト群のみをほぼ扱っているという点で極めて特異なビジネスモデルである。また、任天堂の特徴は、海外にビジネスの大きな基盤を持っていることでもある。今期の海外売上げ比率は75.3%で3882億円である。他のゲーム関連企業とは一線画した世界企業といえる。

 同様のことはソニーにも言える。ソニーエンターテイメント、ソニーミュージック、アニプレックスを抱えるソニーは間違いなく有数のゲーム会社であり、アニメ関連会社であるが、ソニーもまたエンターテイメント企業の比較に用いられない。ソニーのビジネスモデルもまたソニー固有のもので他社とは比較し難いのかもしれない。

 最近のゲーム、玩具の業界再編劇で気づかされたのは、ゲーム業界と玩具業界の融合以上にエンターテイメント機器・ソフトの領域が広がっていることだ。これからは、ゲーム機会社、ゲームソフト会社、玩具会社あるいはアニメ制作会社やマンガ出版も同列に扱う必要が出てくるのでないだろうか。セガとサミーが経営統合するまでは、パチスロやパチンコもまたゲーム機、ゲームソフトの範疇にあることすら見逃されていたのだ。そうして、この広い意味でのエンターテイメント業界の中で、トップに立つ企業がセガサミーやソニー、そして任天堂である。