多様化するアニメと劇場の関係 2012年劇場アニメは?

[ODSとアニメイベントの可能性]

 そして、『TIGGER&BUNNY』のライブビューイングイベントでも注目されたODSも、2011年の新しい潮流だ。劇場をライブイベントの中継会場として利用するODSは、アニメだけでなく映画業界全体、そしてスポーツ、音楽、演劇関係も巻き込み関心を集めている。ODSのビジネスは必ずしも好調でないが、2011年9月の『TIGER & BUNNY 〜ありがとう!そして、ありがとう!!〜』、11月に行われた『TIGER & BUNNY」 HERO AWARDS 2011』が大成功だったことは間違いない。
 9月のイベントは2万人、11月のイベントは3万人の来場者があったという。それぞれの入場料3000円と3500円を来場者数とかけ合わせると、1億円以上のチケット売上となる。小規模公開の興収には1億円に満たない作品も少なくないことを考えれば、十分大きなビジネスだ。

 映画や音楽のパッケージ(BD、DVD、CD等)ビジネスの将来に不確実性が増している。そうしたなかデジタルコーピー可能な映像、音楽でなく、ライブな体験をファンに売って行くべきという主張は多い。
 一方で、ライブイベントは、会場費、運営費が大きいこと、キャパシティに限りあること、さらに需要予測とその規模にあった会場の調整が難しいことから、リスクが大きく、収益は必ずしも大きくないとされている。
 しかし、ODSでは、スクリーン数を調整することで、ファンの需要に合わせて、キャパシティを変化させることが可能だ。アニメとライブを結びつけるODSには、新たなビジネスの可能性が存在する。

[個性的な作品群: ヱヴァ、細田守、神山健治] 

[台頭するフルCGアニメーション]
[映画フォーマットを解き放つアニメ イベント上映]