24年度予算案にコンテンツ産業強化、クールジャパン戦略

 2011年12月24日に、政府は平成24年度予算案を決定、来年度の国の予算の枠組みが決まった。年明けに通常国会に予算案を提出、国会の可決により成立する。
 予算案には、映像やアニメーション、音楽、ゲーム、クリエイティブの関連分野も少なくない。コンテンツ関連やクール・ジャパンと総称されるクリエイティブ分野の関連予算は、経済産業省、文部科学省/文化庁、外務省、総務省、国土交通省など幅広い官庁に及ぶ。

 このうち経済産業省は、省内予算案関連事業の解説のなかでクール・ジャパン戦略事業とコンテンツ産業強化対策支援事業の概要や目的も明らかにしている。
 これによれば平成24年度のコンテツ、ファッション、食、・伝統文化・匠の技術、すまいなど文化産業の海外展開を目指すクール・ジャパン戦略事業には9億2000万円を振り分ける。これは前年の11億5000万円から2億3000万円の減少となる。
 一方、コンテンツ産業強化対策支援事業は、平成23年度の8億6000万円から9億3000万円に増加する。平成23年度はクール・ジャパン戦略に厚めの予算となり、コンテンツ産業支援が後退したのではないかとされたが、平成24年度はこうしたバランスをやや戻すかたちになった。

 コンテンツ強化について経済産業省は、コンテンツ産業を今後の主要な成長分野と位置づける。しかし、海外人気が高い一方で、産業輸出比率が低いとし、経済的利益の拡大を目指す。実現のための施策として国際見本市の開催、国際共同製作の推進、世界に通用するコンテンツビジネスプロデューサーの育成を掲げる。
 具体的な事業では、国際見本市開催のほか、日中国交正常化40周年にあわせたコンテンツ産業協力事業、アジア・コンテンツ・ビジネスサミットの開催、日中韓文化コンテンツ産業フォーラムを通じた調査統計の整備、国際共同製作の推進が挙げられた。さらに、コンテンツ産業の海外展開を後押しするための海外拠点設置にも言及している。
 プロデューサー育成では、有望な若手プロデューサーの海外長期研修を打ち出す。専門教育機関として米国UCLA映画学部などが言及されている。

 一方、クール・ジャパン戦略事業では、クール・ジャパンの海外売込みと政府間、官民対話を通した海外事業基盤・環境整備のふたつが目的とされている。
 海外展開では、具体的な施策として、海外展開の可能性の調査、テストマーケティング、広告・宣伝、ビジネスマッチングを挙げている。そのうえで政府間対話も含めた海外事業の整備が目指される。
 これまでクール・ジャパン戦略事業は、理念が先行し、具体的な目的や施策が曖昧ともされてきた。しかし、ここでは日本のクリエイティブ産業の調査、マーケティング、広報の役割を担い、さらにそれを実際のビジネスにつなぐ役割がより明確に打ち出されている。
 また、こうした海外展開の重点市場として、中国、インド、東南アジアの3地域を中心とするアジア、欧米、ブラジルが挙げられている。現在、既に大きな市場を持つ欧米と同時に、成長市場である新興国を重視していることが理解できる。

経済産業省 http://www.meti.go.jp/