新装版「セーラームーン」米国に旋風 ベストセラー快進撃

 今年9月に米国の講談社コミックス(Kodansha Comics)から、北米で発売がスタートした新装版『美少女戦士セーラームーン』(著者:武内直子)が米国のコミックス・マンガ市場に大旋風を巻き起こしている。米国のポップカルチャー業界誌ICv2によれば、ニールセンブックスキャンの調べる2011年11月のグラフィックスノベル部門で、『セーラームーン』第2巻が1位となった。9月、10月の第1巻トップに続き、3ヵ月間連続で売上1位である。
 11月のニールセンブックスキャンには、『美少女戦士セーラームーン』第2巻のほか、第3位に同作の姉妹作品『コードネームはセーラーV』2巻、第5位に『セーラームーン』第1巻、第13位に『コードネームはセーラーV』1巻がランキングした。

 グラフィックスノベル部門のベストセラーは、日本の翻訳マンガだけでなく、単行本スタイルのアメリカンコミックスも含まれるいわば総合部門。有力なアメコミ作品、ベストセラーを続ける『NARUTO』や『BLEACH』などを上回る売れ行きで存在感を示した。また、通常はグラフィックスノベルがランキングされることが少ないUSA TODAYの総合書籍ランキング トップ150にも名前を連ねる。その勢いは第1巻が9月の発売から4週間で5万冊を完売、新たに5万冊を増刷したほどだ。
 2011年のグラフィックスノベル部門の月間1位は、日本のマンガから『NARUTO』や『ロザリオとバンパイア』、『青の祓魔師』なども獲得している。しかし、作品の持続力、4冊同時ランクインは、近年にない日本マンガの大型ヒットである。

 日本から見ると突然とも見える『美少女戦士セーラームーン』の大ヒットだが、作品のプロモーションは実際には入念に計画された。2011年に米国の翻訳マンガ市場に自社レーベルで本格参入した講談社が、キラータイトルとして、往年の人気作品に目をつけたものだ。
 人気タイトルにも関わらず、6年前に絶版になっていたことから、翻訳を一新、表紙と中表紙を武内直子さんが描き下ろすなど作品の魅力を高めた。これが新旧のファンの心を掴んだようだ。

 初期投入タイトルの大ヒットは、海外市場開拓を目指し米国進出した講談社にとっては幸先の良いスタートだ。また、『美少女戦士セーラームーン』は、今後も2ヶ月に1冊のペースで刊行する。本編12巻、短編集2巻を予定している。安定した収益という点でも、同社にとってありがたい存在になりそうだ。

講談社コミックス(Kodansha Comics)(米国)
http://kodanshacomics.com/