2005年3月期コーエーの決算 増収減益

 5月16日に発表されたゲームソフト会社コーエーの決算は、増収減益ながら売上高281億1千万円(前期比1.6%増)、経常利益122億7千万円(同3.1%減)と大きな変化は見られなかった。
 ゲームソフトを手掛ける大手企業の中で数少なくなったゲームソフト専業企業の会社であるが、決算の内容とは裏腹にビジネスの方向性は大きく変りつつある。コーエーは、オンラインゲームに最も積極的に乗り出そうとしているゲーム会社のひとつである。
 決算単信によれば、『信長の野望 online』は、登録ユーザー数が11万人を超えた。さらに、今年3月に課金サービスを始めた『大航海時代 online』も2週間で3万6000人の登録ユーザーがあった。ゲームソフトは、人気ソフトといえども発売当初に一気に売上げが伸び、その後急激に売上げが落ち込むのが通常のパターンである。オンラインゲームは課金サービスの導入により、長期間に亘り安定して収入を得るシステムである。今後、オンラインゲームからの収入が増えるにつれ、コーエー自体の収入構造も変わってくる可能性が高い。
 とはいっても、現実には現在はまだゲーム機ソフト向けの売上げが、会社の経営を支えている。中でも『真.・三国無双4』の販売93万本や『戦国無双 猛将伝』の販売42万本などがゲームソフト部門に貢献した。ゲームソフト部門の売上高は198億4800万円、営業利益は66億8700万円であった。

 来期は、ゲームソフトでは国内大ヒット作『真.・三国無双4』の世界展開を目指す。また、アジア市場を中心に『信長の野望 online』と『大航海時代 online』の2種類のオンラインゲームを売り出し収益の拡大を図る。売上高は18.7%増の334億円、経常利益は132億円の7.6%増を狙う。
 海外市場の売上高に占める割合は、売上高を大きく落とした北米市場が全体の6.3%、逆に売上げを伸ばしたヨーロッパが4.5%、アジア・オセアニアが5.2%である。オンラインゲームの成功の可否によってこの割合は今後大きく変ってくるだろう。