ニコ動がハリウッド映画に進出 ワーナーと提携発表

 国内最大の動画配信・コミュニティサイトであるニコニコ動画が、ハリウッドのビッグムービーに進出する。11月14日に東京・原宿のニコニコ本社で行われた記者会見で発表された。
 ニコニコ動画は公式動画配信サービス ニコニコチャンネルの中に、新たに「映画」のカテゴリーを追加14日午後から情報提供を開始した。新サービスの開始にあたっては、まずハリウッドの大手メディアコングロマリットのひとつワーナーと手を組む。
 記者会見には、ドワンゴ取締役の夏野剛氏、ワーナー・ホーム・ビデオ&デジタルディストリビューションのジェネラルマネジャー福田太一氏が出席。両氏は固い握手を交わし、新ビジネス取り組みへの結束の強さを見せた。

 サービスの目玉となるニコニコ映画上映会では、まず11月25日にBlu-ray Disc、DVD発売直後の大型タイトル『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を取り上げる。さらに『ラストサムライ』、『マトリックス』、『ロード・オブ・ザ・リング』、『バットマン・ビギンズ』などワーナーが誇るヒット作が数多く並ぶ。アニメでは『豆富小僧』、『アニマトリックス』といったタイトルもある。
 年末年始まで、ユーザーの目を引き続ける。大型タイトルを一挙に提供するワーナーのニコニコ動画に対する積極姿勢も際立つ。

 映画専門サイトの立ち上げについて夏野氏は、「好きな映画は2回、3回と観るもの」、そして「誰と観たかが重要」とコミュニケーション型の視聴が映画でも求められていると、今回のサービス導入について説明した。
 そして、今後はハリウッド映画全体に、さらに邦画にも広げたいとする。それにより約2000億円とされる国内映画市場を拡大したいと映画配信ビジネスの拡大に強い意欲を見せた。すでにワーナー以外の企業とも交渉に入っているとのことだ。

 今回、作品提供第1号となったワーナーは、近年、日本でのビジネスを積極化させている。ローカルプロダクション拡大や邦画配給にも進出する。日本発の動画配信サイトにいち早く目をつけたのもそうした、国内ビジネス重視の背景があるだろう。日本アニメの配給や製作にも力を入れており、今後そうした作品もニコニコ動画でさらに見ること出来るかもしれない。
 夏野氏は米国で行ったニコニコ動画のデモストレーションでは、現地のワーナースタッフにも非常に好評だったと話す。ニコニコ動画とハリウッドの組み合わせ、今後の展開がさらに注目される。

 もうひとつの注目は、他の動画配信サイトとの競争だ。この秋からは米国の大手動画配信サイトHuluの有料サービスが日本展開を開始している。Huluはハリウッド映画と海外テレビドラマを売りにしており、ニコニコ動画のサービスと正面から競合する。
 ニコニコ動画は作品視聴にあたっては、Huluの月額課金と異なる個別課金とする。しかし、料金は一般会員新作400円、旧作300円に対して、月額500円(税抜)のプレミアム会員には新作100円、旧作50円で提供する。手頃な価格とプレミアム会員への囲い込みを目指している。映像業界の次世代の有望事業とされる動画配信サービスは、これまで以上に混戦模様となる。

ニコニコチャンネル「映画」ページ
http://ch.nicovideo.jp/menu/movie

「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」/ニコニコ映画上映会
日時: 11月15日(火)24 時~
URL: http://live.nicovideo.jp/watch/lv70139531
・対応携帯端末
Android 2.2 以上でFlash Player がインストールできるもの。
OS は順次対応予定。